●更新日 02/18●

厳しい世界を生き抜く為の『○○人生学』


東京、日本橋。

リ・コウジ

なぜか巻物らしきものが落ちています。

「負けてたまるか 死んでたまるか 火山噴火」

などと書かれている巻物。
一体、これは?

リ・コウジ

巻物を広げると、とても長くその長さは約10m!

『久坊 忍者人生学』、どうやらこれがこの巻物のタイトルのようです。
目次には「霊魂人生」、「神、仏と人間の関係」「時代、歴史と人生」、「異星人と地球人」、「人生の極意の見つけ方」等など…。
読んでいくと「人間は心が司令官」、「急所、壷、鍵を見つける」、「注 霊界も現世も女が主役」などの言葉が出てきます。

この不思議な巻物の作者は、なんと日本橋に住むホームレスのおじいさん。
年齢を聞いてみると

リ・コウジ

「何歳かって?もう忘れたよ」

そんな仙人チックなおじいさんは銀座で歩行者天国が始まった1970年頃、他人がやらなきゃ自分でやるより仕方なしだと執筆開始。

「戦争中から『人生学』を作ることを狙っていたから」

リ・コウジ


当初は銀座歩行者天国の歩行者に読んでもらおうと路上で『忍者人生学』を執筆。
人生学に『忍者』と加えたのは「忍者には老若男女、病人までおり、どんな時代でも上手に人生を送り戦い、己の持つ総合力を出していた」からだそうです。
しかし、執筆中に書いた紙を歩行者に持っていかれたり、警察、機動隊に妨害されるなどで歩行者天国での執筆は断念。
ポルノカレンダーの裏に書いていたときは警察から逮捕されてしまいましたが

「中(刑務所)に入っても書き続ける覚悟だったよ」

リ・コウジ

この鋼鉄の信念で書かれた『忍者人生学』は、まだ未完成。

「完成すれば紙の長さは銀座の歩行者天国から上野公園までになる(約5km!)」

というから驚きです。

リ・コウジ

「生きようと思っても、生きることのできない者は死ぬ。死にたいと思っても、死ぬことのできない者は生きる」

最後も仙人チックにキメたおじいさん。
日本橋は日本の道路網の起点ですが、『忍者人生学』を読めば人生に新たな起点ができるかもしれません。



リ・コウジ リ・コウジ


探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス
次の記事