●更新日 02/05●

オカマの恋愛事情


ある日、新宿ロフトプラスワンのステージに和服姿の美しい女性が現れた。

『ひげぬき地蔵』山口淳子

彼女の名前は、山口淳子。
新宿2丁目にある『ひげぬき地蔵』というお店のママである。
淡々と話すその姿は気品にあふれ、いかにもしとやかな日本人女性のようだ。

…が、実は身体は完全な男。そうです、オカマなのです。
その淳子ママがイベント『もっともっと愛を』で、オカマならではの恋愛感を語った。

『ひげぬき地蔵』山口淳子

「愛に隔たりはありません」
そう語るママは、過去に女が好きな男(ノンケ)に恋をしたことが何度かある。
ノンケの男性はオカマにとっては不都合だらけ。
そもそもノンケの男性に恋愛感情を抱かせるのは相当な魅力がないと不可能に近い。

そのうえ、例え恋人同士になれたとしても問題は山積みだ。
中でもノンケの男性は、最終的には一つになることを求めてくるので、それが身体をいじっていない(男性のまま)ママにとって一番困るそうだ。

最初のうちはキス等でごまかすが、それもそう長くは続かない。
ママは覚悟を決めて臨んだ男性との初体験で痔になり、入院したことがトラウマになってしまった。しかし、それでもまたノンケの男性に恋をしてしまう。

どうすればいいの?

そこでママは考え、男性と一つになる為の訓練をしたそうだ。(詳しくは書けないが相当辛そう)

山口淳子&東郷建 伝説のオカマ・東郷建さんとのツーショット

「訓練の結果Sサイズ・Mサイズと徐々にクリアーし、現在はLLサイズもOKよ!」
純粋に自分の恋愛を貫くその姿勢は男(女?)らしさを感じ、男女間の恋愛の問題なんてちっぽけなものだという気にさえさせてしまう。
オカマが自分の気持ちに正直に生きていくことの大変さ、そして人を愛するということの尊さをも考えさせてしまうそのトークに会場は静まり返る。


「オカマにとって、恋愛とは耐え忍ぶこと、日々努力だわ!」
いろんな意味で説得力のある言葉だった。



島 雷鹿


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