●更新日 12/17●

クリスマスは統一教会の勧誘にご用心(後編)


クリスマスの時期に活発化する、統一教会の偽装団体による悪質な勧誘。前編に続いて、今回は偽装サークルによる勧誘手口の最新事情をお届けします。

つい最近、統一教会の偽装サークルの勧誘の現場に遭遇し詳細に観察したと、東京都三鷹市の国際基督教大学の学生のAさん(仮名)から情報提供がありました。そこで早速この学生さんに連絡を取り、当サイト記者が取材してきました。インタビュー内容を当サイトで再構成したものを、以下に紹介します。

12月8日、Aさんが教室のある建物に入ると、大音量のゴスペル音楽が聞こえてきました。通常、教室を何らかの企画に使用する際には学生部に申請して使用目的を書類に記し、了承を得なければなりません。ゴスペルコンサートが平日の授業時間に許可されるはずはないので、実施したサークルは無断で企画を実行したか、目的を偽って申請したようです。

会場となる教室の周辺と建物の外には、どう見ても他から来たようにしか見えない、学生に成りすました怪しい韓国人が何人も立っていました。彼らは2人ずつの組を作って、通りかかる人々に片言の日本語で声をかけていました。「ゴスペルコンサートをやっています、聴いていきませんか?」、「楽しいコンサートに一緒に参加しませんか?」といった感じです。

ですが、中にはもっと積極的な勧誘を行う韓国人も。韓国人女性2名の組が、向こうから一人で歩いてきた外国人男性に目をつけました。男性が近くまで来ると、彼女たちは男性を取り囲むようにして話しかけ、一人が男性の腕に手を回して言います、「一人じゃ寂しいから、一緒にゴスペル聴こうよ」。哀れにもこの男性は、彼女たちの誘われるままに、会場である教室の中へと姿を消していきました。

次に通りかかった別の男性。例によって二人の女性が近づいて言います、「あのー、学生さんですか。ゴスペルコンサートやってるんで、私たちと一緒に聴きませんか?」。すると、男性から意外な答えが。「いえ、スタッフなんだけど・・・」、そう、この男性は学生ではなく、大学の若手の教職員だったんですね。その言葉を聞いて彼女たちは慌てて、片言の日本語が更に片言になりながら言います、「あ、あの・・・トイレどこですか?」。その勧誘していた場所から右を向くと、真正面にトイレがあるので、この質問は無理がありすぎです。前編でも書いたように、キリスト教系の大学は統一教会への監視の目が非常に厳しいので、誤って教職員に話しかけてしまったことに、よほど戸惑っていたのでしょう。

会場内では、「神の福音」が記されたチラシが配布されていたようです。要するに、ゴスペルコンサート自体が目的というより、チラシを配布して何らかの関心を持ってもらうこと、次の接触の機会につなげることが目的なのです。もちろん、そのチラシには統一教会の実名は一切記されていません。これから繰り返し接触していく中で徐々に人間関係を深めていき、セミナーなどへ誘い、洗脳していくのです。


悪質な勧誘の手口は様々です。皆さんも、これからの季節は特に気をつけてくださいね。


写真


勧誘が行われていた教室の近辺と建物の外観(大学HPより)



タカハシ


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