●更新日 12/10●

17年間の秘密


誰にも言っていない秘密がありますか?何年間秘密にしていますか?
一人の男の“沈黙”のせいで無実のティーンが人生の半分以上を牢獄で過ごしてしまった事件を知っていますか?

17年前−1989年11月。ニューヨーク州にある町で15才の女子がレイプされ殺されるという事件が起きた。
警察は彼女に夢中になっていると学校中で有名だった当事16才の少年に目をつける。執拗な尋問と脅迫に耐えられなくなった彼は“嘘”の告白をする。“嘘”の告白は“真実”の告白として発表、そのまま裁判に持ち込まれ少年は牢獄に送られる。DNA鑑定などがしっかりしていなかった為、被害者の家族、犯人とされた少年の家族はさらなる調査を進めていた。最新のDNA鑑定のデータバンク調査の結果、すでに別のレイプ殺人罪で牢屋に入っている男が被害者の体内に残っていたDNAと同じと判定。この男の17年ぶりの“告白”により真犯人が判明。事件発生から17年近くたった先月終わり、少年は大人の男性となって釈放された。32才になってしまった彼は何度も自殺を考えたと言う。でも死んでしまっては自分の無実を証明できないと、思い留まってた。牢獄の中で勉強し、大学卒業資格を取得。これからは法律学を学び、同じような境遇にある無実の犯人達を救う事の手助けをするか、精神科のセラピストになるかを考え中との事。

写真
無実なのに17年間牢獄に。 これからはゆっくり夕日を見て過ごす事が出来るはず。

「17年の間に友達はすべていなくなり、親戚は見知らぬ他人になってしまった。恋人も作れなかった。夕日が最後まで地平線に消えて行くのを17年間見ることは出来なかった。自分の牢屋に戻らなくてはならなかったから」

これからは毎日夕日が地平線に消えて行くのを見れる家を買うのが夢と言う。

被害者の家族は当事の少年を犯人扱いした事はなかった。あやふやな告白と定かでなかったDNA鑑定と少女に付いていた少年のものではない髪の毛の事が気にかかっていたからである。

今回のDNA鑑定の結果、すべての謎は解けた。けれど、被害者の家族の本当の戦いはこれから始まる。
真犯人との裁判は近く始まる予定。

「17年間の秘密は今公になり、すがすがしい気分だ。ずっと気にはかけていた」

この真犯人のせいで17年間を無駄にした無実の男の気持ちをまったく解っていないかのようなコメントを警察を通して発表。せめて謝罪の一言でも言えないのであろうか。欲望の為に人を殺してしまった人は人の心は無くしてしまうのだろうか。



誰にも言っていない秘密がありますか?
そのせいで他の人が苦労していたり、罪を着せられていたりしていませんか?



MAYU


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