●更新日 12/07●

眠れない夜〜足立区連続放火事件〜


空気が乾燥する季節になると増える事件と言えば、火災である。
平成17年度の火災件数は、全国で57,460 件。
出火原因別では、
「放火」7,225 件(12.6%)、「こんろ」6,026 件(10.5%)、「たばこ」5,914 件(10.3%)、「放火の疑い」5,039 件(8.8%)、「たき火」3,380 件(5.9%)
「放火」及び「放火の疑い」を合わせると、12,264 件(21.3%)にもなる。


都心に近いベッドタウン、東京都足立区。
この街で、10月下旬から十数件の不審火が相次いでいる。
写真 現場は閑静な住宅街

10月25日に区営アパートで掲示物、ビニール傘などが燃える不審火が発生。
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次いで11月7日には同区営アパートで駐輪場に止めてあったオートバイ2台、自転車9台が燃えたほか、掲示板が燃えているのも発見された。
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発見が早かった為、建物には被害が出なかったが、消防車3台が出動する騒ぎとなった。
この区営アパートは4棟あるが、全ての建物で不審火の被害が出ている。

不審火を防ごうと、アパートの住民は交代で夜回りを実地している。
それでも不安はぬぐえないのか、住民は
「静かな地域で、今までこういった物騒なことは無かった。早く犯人が捕まってくれないと安心して眠れない」
と話す。
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有力な目撃証言は今のところない。
「夏ごろから少年グループが夜中に騒いでいる。警察沙汰にもなった事があるが…」
と言う話も聞かれたが、一連の事件と関係あるのだろうか?

そんなさなか、12月1日にも、不審火が発生した。
場所は前記の区営アパートから歩いて10分ほどの距離。
ゴミ集積場でゴミ箱やネットが燃えていたほか、
アパート駐輪場のバイクや住宅敷地内のゴミ箱が燃えるボヤが半径150メートルの範囲で3件の不審火が発生。
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付近の住民も
「区営アパートでの不審火は聞いていたが、少し離れた地区なのでそんなに心配していなかった。
まさか、こっちの方まで被害が出ると思わなかった」

と不安げな表情で話す。

はたして区営アパートの放火と同一人物の犯行なのか?
それとも騒ぎに便乗したものなのか?
こういった事件では、現場近くの住民が犯人と言うパターンも多い。
もしそうなら、範囲は大分絞れてくるが…



横山


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