●更新日 11/22●

健康管理は誰がする?


オビシティー/オビース(Obesity/Obese)−日本ではあまり聞かない言葉だと思いますが、今世界中に静かに広がっている症状。
どういう症状かと言うと、簡単に言えば「ものすごく肥満」の状態。

アメリカでは30%以上の6才〜19才までの子供たちがオビース。20才〜の大人も30%以上、約6億人近くがオビースと言われています。

写真
確かにちょっと見渡せばオビースの人達が目に入る。

ファーストフードやお菓子の製造段階に使われている、トランス脂肪酸と言われる成分の取りすぎが最大の原因とされています。
トランス脂肪酸は体内に蓄積され、太ってしまうだけでなくコレステロール値を上げてしまったり、心臓発作や糖尿病を引き起こしたりします。
ファーストフード店やレストランが使う商業油にはこの脂肪酸が大量に含まれているんですね。ナゼ人体によくないのに使われているか?それはコスト問題。低コストであり、味もおいしいから。フライドポテトは普通の油で揚げた物よりトランス脂肪酸入りのを使っている方が確かにおいしいのです。

ここ10年くらいアメリカでは「ヘルシー」という言葉が流行り、食生活が見直されてきました。すべての缶入りフードやお菓子にはいったい幾らのトランス脂肪酸が含まれているか、原料には何が使われているかを明確に記さなけければ販売できないと言う法律も出来ました。
ところが、いくら記してあってもオビースの傾向が減るどころか増加の現象。
それならと、

「食べられなくしてしまえばいい。市場に出回っていなければ口にする事もなくオビースは減るはずである」

という正しいように聞こえる解決法が。すでに幾つかの州ではレストランでのトランス脂肪酸の使用を禁止する法律を検討中。不正使用した場合には罰金またはレストランの閉鎖などの厳しい処罰も。

写真
子供達のオビシティーはアメリカの深刻問題。 黄色い洋服の子供はまだ4才になったばかり。


確かに“国民”の健康を気遣かおうとしている政府には感謝。でも自分の健康管理が出来ない人達や子供達の食べ物の管理が出来ない親達のせいで、ちゃんと健康管理のできている人達までが巻き込まれるのはどうなのでしょうか?

記者はアスリート時代もあり、食生活には普通の人よりも気を使っていました。でも、たまにはフライドポテトやジャンクフードを食べるのを楽しみにしていたこともあります。

ファーストフードに行くたびにスーパーサイズにして、太ってしまい色々な健康障害を引き起こしてしまいながら、それが政府の管理不足と言ったり、レストランのせいにするのはおかしいのではないでしょうか?「トランス脂肪酸禁止法」は不公平で行き過ぎな気がするのですが・・・。

おいしいフライドポテトを食べるには、オビースとあまり関係の無さそうな日本へ行かなくてはならない日が近付いてきているような気がします。



MAYU


探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス
次の記事