●更新日 10/01●

依頼者は加害者!?


今回は、電話相談の話。

「私、ストーカーに追われてるんです」

ある日、会社の電話に出ると、興奮した女性が矢継ぎ早に話し出しました。




とりあえず、状況を順を追って話すように説き伏せ、話を聞くと、

「私の彼がストーカーにあっている」
「私の昔の彼がストーカーなんです」


その女性の話は、聞けば聞くほど支離滅裂。
私は心の中で(勘弁してよ〜)と思いつつも、言葉巧みに聞き出しました。


依頼者は、30歳の独身女性。
最近、5年間勤めた会社を辞めた。理由は、付き合っていた同僚男性と別れたから・・・。


依頼者は、その彼に未練たっぷりというわけですね。


しかも、こともあろうに、その彼に対し、自宅の前で待ち伏せや電話、更には彼の勤務先にまで彼を中傷する電話をかけるなど、明らかにストーキング行為と思われる事をしているという話。


話を聞く限り、依頼者は、被害者というよりも加害者ではないか・・・


彼と別れた理由も、依頼者の情緒不安定が原因。
依頼者には悪いが、その直情的な性格には、誰だって逃げたくなるでしょう。
それでも一応、『相談の電話をかけてきたからには、なんらかの意図があるはず』と思い、さらに話を聞きました。

「私、彼に暴行を受けたんです。」

なるほど、そういうことね・・・。
なんらかの仕返しを考えているのかと思い、その話を深く追求すると、急に声を荒げ、

「彼が警察に相談しに行ったんです。自分が暴力を振るったことも全て話して。そこまでして、私と別れたいんですよ!!なんとかしてください!!」


・・・私は唖然としてしまった。どうかしてくれと言われたって、何かが出来るわけなどありません。

聞く耳を持たない依頼者(?)に精神的にヘトヘトになりながらも、なんとかストーカー行為を辞めるように説得した。


ストーカー行為をする人は、心が病んでいることが多い。
私が相談にのることで、犯罪を未然に防げるのなら、こういうことがあってもいいかと思う。


ただ、今回は、4時間も延々と話続ける依頼者(?)に、

私の心が病んでしまいそうになってしまいました・・・。



女探偵ノゾミ


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