●更新日 06/26●

大荒れの一戦はポルトガルが逃げ切り準々決勝進出


決勝トーナメント1回戦
ポルトガル(D組1位) vs オランダ(C組2位)
          1 − 0


強豪国がズラリと顔を並べた、迫力のある決勝トーナメントとなった今大会。
トーナメント4試合目は、1次リーグを3連勝で勝ち上がったポルトガルと、2勝1分で2位通過のオランダ。

ヨーロッパの強豪同士による1回戦屈指の好カードは、世界中の期待通りにベストバウトとなるかが注目されたのだが・・・。


前半開始2分、オランダが早くも猛攻に出る。
敵陣ゴールエリア左から右へ、ロッベン、カイト、ファンボンメルと流れるようなパス回しからシュート。
これは枠を外れたが、オランダはいきなり試合の主導権を握る。

直後にファンボンメルはポルトガルFWクリスチアーノ・ロナウドへのファウルでイエローカード。7分にはDFのブラルスまでクリスチアーノ・ロナウドへのファウルでイエローカードを受ける。

押しまくるオランダだったが、先制点はポルトガルに生まれる。
23分、デコが右サイドから絶妙のクロスをエリア中央で待つパウレタに通す。
パウレタは後ろから入ってくるマニシェにボールを落とし、これをマニシェがDFをかわして会心のシュートでゴール!

マニシェは続く27分にもフィーゴから渡されたパスをシュートするが、これはゴールを外れる。
さらに29分、ポルトガルはボールを奪うと、大きな展開から最後はデコのループシュート。しかしこれも枠の外。

しかし1点を取ってから好調だったポルトガルにアクシデントが発生。
34分、序盤に受けたファウルで怪我したクリスチアーノ・ロナウドがピッチ上で動けなくなってしまい、戦略外のところでシモン・サブローサに交代。

ここから激しく攻め合う展開が続いたが、ロスタイムにボランチのコスチーニャがハンドの反則で2枚目のイエローカード。
ポルトガルは10人で残り45分を戦うことになり、これが大荒れな後半戦の序曲となった。


後半4分、オランダに同点のチャンス。
ミゲルに完封されていたロッベンが、久々のチャンスメイクで左からクロス。これをFWカイトがオーバーヘッドを狙うも空振りし、思いがけず足元に来たボールをポルトガルDFヌーノ・バレンテがクリアミス。詰めていたコクがボレーシュートを放つが、惜しくもバー直撃で同点ならず。

10分を過ぎると、段々とラフプレーがエスカレートしていく。
18分にはブラルスがフィーゴの顔面へのヒジ打ちで2枚目のイエローカードとなり退場。
これで10人対10人になり、両チームの選手たちは一気にエキサイト。収拾がつかなくなり、試合も中断してしまう。

ブーイングと怒号が入り混じるゴッドリーブ・ダイムラー・シュタディオンでは、観客席のあちこちで罵り合いが始まり、それに合わせるかのようにグラウンド内もさらに激しい展開に。
後半中盤からは、もはやファウル=イエローカードという、通常では考えられない状況。
そんな中、ポルトガルは33分にデコが退場となり、再びオランダが数的優位になる。

ここから攻撃的な選手を投入し、前線にひたすらロングボールを放り込むパワープレーに出たオランダだったが、ロスタイムにファンブロンクホルストが退場となりこれで万事休す。

イエローカードが16枚も乱れ飛ぶ大荒れの試合は、ポルトガルが逃げ切り準々決勝進出。
勝つには勝ったが、次のイングランド戦はデコもコスチーニャも出場停止。他の5人も累積1枚となり、優勝を目指すには厳しすぎる状況となってしまった。



シェリー


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