●更新日 06/26●

ベッカムのフリーキック1発でイングランドが8強進出


決勝トーナメント1回戦
イングランド(B組1位) vs エクアドル(A組2位)
           1 − 0



下馬評どおりに予選1位通過で決勝トーナメントに上がってきたイングランド。
ルーニーに復調の兆しが見えてきた矢先のオーウェンの負傷はあまりにも痛く、上位進出に暗雲が立ち込めている。
これによりイングランドのFW登録は4名しかいないこともあり、17歳のウォルコットのワールドカップ初登場にも可能性が出てきたが、イングランドサポーターですらその実力は未知数という状態。
対するエクアドルは南米予選でブラジルとアルゼンチンを破っており、決勝トーナメント進出は決してフロックではない。
昨年5月に急逝したFWオティリオ・テノリオ氏に捧げる“スパイダーマンパフォーマンス”が今日も炸裂すれば、優勝候補のイングランドといえども手痛い結末を迎える可能性もある。


イングランドはルーニーをワントップに据えた意外とも言える布陣でキックオフを迎えた。
ルーニーにボールを集め、2列目からの飛び出しを狙うがなかなか簡単には進まない。

先に決定的なチャンスを得たのはエクアドル。
11分、イングランドDFテリーのクリアミスをFWカルロス・テノリオが奪い去り、GKロビンソンと一対一に。
しかしシュート体勢に入ったところにDFアシュリー・コールがスライディングでギリギリ間に合いボールはバーを直撃。イングランドは九死に一生を得た。


ガッチリ守ってカウンター、というエクアドルの戦術に対し、イングランドは中盤を厚くした布陣にもかかわらず、ロングボールを多用して中盤を効果的に使えない。
イングランドは22分と35分に中央やや左からのFK2発を得たが、いずれもベッカムのキックはゴールに結びつかない。

前半はお互い得点機を生かせずスコアレスで折り返しとなった。


1点勝負を予感させる展開となった後半は、お互いにチャンスを作り出すスタートとなった。

イングランドは4分、ルーニーが右に抜け出しエリア内に入りこむが、これはDFがクリア。
対するエクアドルも8分、エドウィン・テノリオがロングシュートを放つがバーの上に外れる。

12分、イングランドはランパードのスルーパスにルーニーがDF二人の間を強引に突破し、らしいプレーでゴールを狙うがシュートまで持ち込めず。

15分、イングランドに再びゴール左25m付近でFKのチャンスが訪れる。
ペッカムが右足で振りぬいたボールは壁を越え、ポスト左隅に向かって斜めに落ちていく。
これに反応したGKモーラだったが、ボールはポストとモーラの両腕のほんの僅かな隙間をすり抜けゴールネットを揺らし、イングランドに待望の先制点!

ここからまずは同点に追いつきたいエクアドル。
33分にはMFメンデスがイングランドMFキャリックのクリアミスのこぼれ球を拾い、シュートを放つがゴールならず。
エクアドルは39分、42分とシュートまで持ち込むが、守りに入ったイングランドのゴールをどうしても奪うことができない。

結局試合はこのまま終了。
ベッカムの今大会初得点で辛くもエクアドルを下したイングランド、準々決勝のスタメン編成に注目が集まる。



ヤマダ


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