●更新日 06/23●

チェコ破れ、グループEはイタリアとガーナが決勝トーナメント進出


グループE
チェコ vs イタリア
  0 − 2



全チームに決勝トーナメント進出の可能性が残されていた大混戦のグループE。
引き分けでも決勝進出を決められる勝ち点4のイタリアが最も優位だが、チェコに負けるようなことがあれば1次リーグでの敗退もあり得る状況。
負ければ敗退のチェコとしても、何とかこの一戦に勝ってスッキリと決勝トーナメント進出を決めたいところ。
今日のハンブルクは連日の猛暑から打って変わって肌寒いほどで、16時のAOLアレーナは絶好のフットボール日和となった。


チェコは前半9分、エースのネドヴェドから完璧ともいえる柔らかいクロスが上がるも、バロシュの膝でのトラップが大きくなり決定的なチャンスを逃す。
続く12分、ネドヴェドの左足でのミドルシュートが炸裂するが、これはGKブッフォンががっちりキャッチ。
ネドヴェドはさらに16分、カンナバーロをかわしてシュートを放つも、これをブッフォンがはじき、ヤンクロフスキが詰めてもう一度シュート。
しかしこれも再びブッフォンがブロック。
なんとか勝ちたいチェコは、いい形で攻め込むが、なかなか得点に繋がらない。


直後の17分、イタリアは前2試合好調だったDFネスタが怪我のため、マテラッツィに交代。
開始から間もない時間帯に不安要素が生まれてしまう。
しかし26分、トッティの右CKを、そのマテラッツィが長身をいかしたヘディングシュートを決め、イタリアが先制!

先制点をとればガッチリ守るのがイタリアの得意な展開。
スペースを埋めるイタリアに対しチェコはなかなか攻め込むスキを見出せない。

焦るチェコは35分、カモラネージに対するファウルでMFポラークが1枚目のイエローカード。
そしてロスタイム、ポラークはトッティへの後ろからのチャージを行い、2枚目のイエローカードで退場!
あまりにも状況を考えなかった不用意なファウルのせいで、後半を前に試合の趨勢はもはや決まってしまった。


後半に入るとイタリアの守備がさらに冴え始める。
ボール支配率が極端に高いわけではないが、絶妙な位置取りでチェコにボールの配給先をジワジワと失わせていく。
チェコは仕方なく無理なドリブルやスペースの無いところにパスを送り、イタリアDF陣の網にかかってしまう悪循環。

中盤に入り両チームのベンチワークも活発になっていく。
15分にはイタリアがジラルディーノを下げFWインザーギを投入、19分にはチェコがバロシュからMFヤロリムに交代。

そしてこの途中交代は、イタリア側に福音をもたらした。
42分、それまで何度となく縦に抜ける突破で決定機を演出していたインザーギが、ハーフウェーラインから単独で抜け出す。
前がかりに攻めざるを得なかったチェコDF陣が慌てて追いすがるが、インザーギはGKチェフまで交わして悠々と今大会初得点!
持ち味を生かしたインザーギらしいゴールで2−0となった。

残り3分で3点を取りにいったチェコだったが、その後もチャンスを生かせず無情のホイッスル。
チェコは1次リーグでドイツの地から去ることになってしまった。
イタリアは首位通過が決定、その数分後にはグループEの残るもう一枠が初出場のガーナに決まった。

今回、2点とも途中交代の選手が決めたイタリア。
決勝トーナメントで、ますます勢いに乗ってきそうな雰囲気が感じられた。



シェリー


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