●更新日 06/15●

万年優勝候補スペイン圧勝


グループH

スペイン vs ウクライナ

    − 0

「スペインの至宝:ラウル」か、「ウクライナの矢:シェフチェンコ」か。
圧倒的な存在感を放つ両チームのFW対決が注目されたが、ラウルは左ひざの調子が思わしくなく、ベンチスタートとなった。
スペインといえば代表チームよりクラブチーム重視のお国柄とよく言われるが、ライプチヒ・ツェントラルシュタディオンのスタンドに空席がやや目立ったのはその影響だろうか。

前半最初のシュートはスペインのMFシャビ。3分、FWフェルナンド・トーレスからのクロスを合わせるもFWビジャと重なってしまいジャストミートせず。
対するウクライナも5分、長い距離のFKをDFエゼルスキーがヘッドであわせるが枠に飛ばず。

試合が動いたのは13分。それまで押し気味に試合を進めていたスペインは、シャビのCKをMFシャビ・アロンソが頭で合わせて先制点を奪う。

続く17分、ゴールエリア前でFKを得たスペインビジャのFKは壁に当たってコースが変わり、GKショフコフスキーの横をすり抜けゴールに吸い込まれ、早くも2−0。

ウクライナは長い縦パスからクロスで折り返してシェフチェンコに合わせる狙いだったが、パスはことごとくブロックされ、シェフチェンコはなかなかボールに触れることが出来ない。

ボール回しが上手くいかず、オフサイドを連発するウクライナに対し、確実にワンタッチでボールを回し、縦パスを有効に使うスペイン。両チームの地力の差を感じさせる前半となった。

後半に入って早々の3分、ウクライナのDFワシュクがフリーでエリア内に侵入したフェルナンド・トーレスのユニフォームを引っ張って止めたため、一発レッドカードで退場! ウクライナはさらに苦しい展開に。
スペインはこれで得たPKをビジャがしっかりと決めて3−0、試合の趨勢が決まってしまう。

さらに7分、エリア内でボールを受けたビジャがフリーでワントラップシュートを放つも、これはショフコフスキーが止めて惜しくもハットトリックならず。

勝ちをほぼ手中に収めたスペインは10分、点を取ったビジャシャビ・アロンソを下げ、ついにラウルがピッチに姿を現す。これで既にお祭り騒ぎのスペインサポーターがさらに盛り上がる。

攻撃の手を緩めないスペインは36分、プジョルが前線でウクライナのパスをインターセプト。
ワンタッチでボールを繋ぎ、最後は“ラウル二世”フェルナンド・トーレスがボレーシュートを決めてウクライナの命脈を完全に絶つ。

ウクライナはロスタイムに入ってようやくシェフチェンコにボールが渡ったが、シュートはDFにブロックされてしまい、ここでタイムアップ。

怪我からくるシェフチェンコの不調が影を落とすウクライナに対し、1試合で決勝トーナメントへの手ごたえをガッチリ掴んだスペイン。
万年優勝候補と言われ続けた“無敵艦隊”は、今大会こそ悲願の決勝戦に駒を進めることが出来るだろうか。



ヤマダ


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