●更新日 06/12●

辛勝ポルトガルはデコ待ち


グループD

アンゴラ vs ポルトガル

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かつての宗主国だったポルトガルと、その植民地だったアンゴラ。運命の悪戯はこの歴史的背景の根深い両国を、同じグループDに振り分けてしまった。
普通に考えればポルトガルの優位は動かないが、02日韓大会でセネガルが旧宗主国のフランスを破ったこともあり、単純な実力比較から勝敗は計れないところ。


ポルトガルは司令塔デコが練習中のケガでスタメン落ちということもあり、不安を抱えてのスタートとなったが、立ち上がり早々FWパウレタのあわやキックオフゴールかと思われるシュートが炸裂!

前半4分、その勢いそのままにフィーゴが一瞬の突破でアンゴラDFジャンバを抜き去りセンタリング。これをフリーになったパウレタがゴールに流し込み早くも先制点! ポルトガル黄金世代の二人が大舞台で千両役者ぶりを魅せた。


ここからさらにポルトガルクリスチアーノ・ロナウドやDFミゲルが高速ドリブルで押していき、しばらく一方的な展開が続くが、ポルトガルリーグ所属の選手が多いアンゴラは段々とボールが回り始め、DFロコのセンタリングをエースのアクワがオーバーヘッドでシュートし見せ場を作る。

クリスチアーノ・ロナウドは26分にイエローカードを受けて以降調子を落とす。FKを枠から外し、カーブのかかったフィーゴのCKをヘッドで合わせるがクロスバー直撃!


さらに前半終了間際には、ミゲルのパスを受けエリア内フリーの状態でシュートを外し、ケルンのラインエネルギエシュタディオンを埋め尽くしたポルトガルサポーターから大ブーイングを浴びる。


後半に入るとややリズムを掴み始めたアンゴラだったが、ペースを握るまでには至らない。15分、両チームは調子の出ないクリスチアーノ・ロナウドアクワを同じタイミングでピッチから下げる。

ここからアンゴラは前線までボールを運ぶようになるが、ペナルティエリア前になるともたついてしまいシュートすらさせてもらえず。中盤から両サイドへのボールも繋がらず、攻め手を欠いてしまう。片やボールキープ率は高いポルトガルだったが、なかなか積極的に前に攻めていかずサポーターからはブーイングの洗礼。

終了直前、アンゴラはMFマテウスがアウトサイドでシュートを放つがGKリカルドは慌てずキャッチ。
最後はMFマニシェの意外性のあるミドルシュートからフィーゴがCKを放ったところでタイムアップ。

勝ち点3を危なげなく得たポルトガルだったが、終わってみればやはりデコの不在が響いていた。次のイラン戦で早々に予選通過を決め、デコを決勝トーナメントから登場させるという目論みが実現するかどうかが注目される。



シェリー


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