●更新日 06/11●

FIFAワールドカップドイツ大会 イングランド vs パラグアイ


FIFAワールドカップドイツ大会
グループB
イングランド vs パラグアイ
  1 − 0


スタメン発表前のイングランドのポイントはただ一点、右足指つけ根を骨折しているFWルーニーがこの試合に間に合うかどうか。対するパラグアイは2大会連続でグループリーグ突破を果たしていることから、イングランドといえども決して侮れない南米の雄と言えるだろう。

センターサークルの真上、クモの巣にかかったようにオーロラビジョンが浮かんでいるのが特徴的なフランクフルトのヴァルトシュタディオンでは、スタメン発表時にルーニーの名が呼ばれなかったものの、イングランドサポーターからさしたる動揺はなし。


キックオフから間もない前半4分、この試合最初のセットプレーとなるイングランドのFK。右サイドからベッカムが蹴ったボールは正確にゴールに向かっていく。

これをパラグアイのキャプテン、ガマラがオウンゴール!思いがけない形でイングランドが先制点を奪った。

パラグアイの不運は続く。8分、GKビジャールがボールクリア時に足を負傷し、涙を流しながら無念の交代。予期せぬ交代を余儀なくされたGKボバディージャはいきなりの連携ミスやエリア内での間接フリーキックを与えてしまうなど不安なスタート。

終始ボールを支配するイングランドは右から左からとベッカムのCKで畳み掛ける。チャンスに確実にパスを回せるイングランドに対し、チャンスらしいチャンスを作れないパラグアイは苦しい時間帯が続く。

38分、ベッカムは1点目に近いエリアから再びFK。さらに42分にはゴールエリア前でボールを止めて狙ったシュートは惜しくも枠の外。

前半ロスタイム、ベッカムをマークするのに手一杯で、右サイドからの攻撃一辺倒にならざるを得なかったパラグアイの攻撃がやっとゴール前まで繋がり、FWバルデスが右足を振りぬいたが得点は奪えず、そのまま前半終了となった。


後半が始まると、このままでは終われないパラグアイは前がかりに攻め立てていく。これに対しイングランドは11分、FWオーウェンを下げ、MFダウニングを投入して守りを厚くする。

18分、パラグアイはバルデスのドリブル突破からシュートまで持ち込むが、これはキーパー真正面。ここからさらにDFボネトを下げてFWクエバスを入れて3トップで点を取りにいく。

ストレスを感じさせる焦れた試合展開に業を煮やしたイングランドサポーターはウェーブで不満の意思表示。しかし37分、悪名高き彼らも驚愕するベッカムの猛スピードのサイドチェンジのパス!ここ一番で実力を見せつけた。

最後はロスタイムのパラグアイの怒涛の攻めを凌ぎ、イングランドが虎の子の1点を守りきった。
次のトリニダードトバゴ戦は勝ち点が計算し易いこともあり、早くも予選突破を確信したようなイングランドサポーターの騒ぎようだった。



シェリー


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