●更新日 06/10●
FIFAワールドカップドイツ大会 ドイツ vs コスタリカ
FIFAワールドカップドイツ大会
グループA 開幕戦
ドイツ vs コスタリカ
4 − 2
ついにこの日がやってきた!4年に1度のサッカーの祭典、ワールドカップの開幕戦が。
空席が目立ち、観客もあまり乗っていないという微妙な開会式の約1時間後、超満員となった試合直前のミュンヘン・アリアンツアレーナは9割以上のドイツサポーターで覆われていた。
アリアンツアレーナといえば、その外観の美しさに交通渋滞や事故まで起きると聞いていたが、これは聞きしに勝る迫力だ。この地上7階建ての巨大なスタジアムが2人の建築士の指揮によって突貫工事で作られたなどとはにわかには信じがたい。
スタメン発表時にドイツの主将バラックがサブに回ったことがわかると、サポーターの心配そうなどよめきが起こるものの、選手入場の際には皆ビニール製の旗を振って楽しそうだ。
そしていよいよキックオフの笛が鳴ると、観客席の興奮は早くも最初のピークに達した。
W杯最初のゴールは前半6分、ガラ空きの左サイドを駆け上がったラームが左45度からゴール右隅に豪快に決め、ドイツが先制!
これにはクリンスマン監督も会心のガッツポーズ。
一気にドイツが攻勢に出るかと思われたが、コスタリカは前半12分にカウンターからFWワンチョペが抜け出してGKレーマンをあざ笑うようなゴール!
ドイツはオフサイドトラップの失敗で同点に追いつかれる。
ところが17分、今度は右サイドのシュナイダーからシュバインシュタイガーにつなぎ、フリーになったクローゼが押し込んでドイツ2点目。序盤から目まぐるしい点の取り合いとなった。
再びリードしたドイツは、FWポドルスキ、MFシュバインシュタイガー、DFフリードリッヒが次々とエリア外からコスタリカのゴールを狙い、試合の主導権を握る。対するコスタリカもカウンター狙いでゴメスとワンチョペにボールを預けて局面を打開しようと明確な作戦に出る。
37分、ワンチョペは1点目の再現かという突破を見せるもこれはオフサイド。前半終了間際にもゴメスとのワンツーを決めるが再びオフサイドとなり前半終了。
後半は挨拶代わりのポドルスキのエリア外からのシュートでスタート。対するコスタリカはCKからドフリーになったフォンセカがダイビングヘッドを決めるが、これは枠に収まらず。その後はドイツが圧倒的にボールを支配し、コスタリカは防戦一方。
後半16分、ラームのセンタリングからクローゼがヘッド!GKポラスが弾いたところを自分で押し込んでドイツは3点目。
これであとがなくなったコスタリカは、しばしばサイドをがら空きにして再三ピンチを生み出していた右サイドバックのマルティネスを諦め、ドラモンドに交代。ところがこれが功奏せずにこの後もドイツは面白いようにボールを回していく。
ところが28分、再びワンチョペがドイツDF陣の裏をついて2点目!少ないチャンスを確実にものにしてこれで3−2の一点差。超満員のドイツサポーターからは焦りの色が浮かび始める。
33分、今日2得点のクローゼがヌビルと交代。本日の立役者にサポーターたちはスタンディングオベーションで応える。
コスタリカの効率の良い点の取り方を考えると、1点差では心もとないドイツだったが、42分、フリングスの右足から繰り出された、糸を引くようなミドルシュートが試合を決めた!
スタジアムは熱狂の渦に包まれ、我々も周りのドイツサポーターから抱きつかれまくる。
試合はこのままタイムアップ。ドイツは開幕戦の大プレッシャーの中で確実に勝ち点3をゲットした。
この異様な雰囲気に包まれた中でのドイツの貫禄勝利は、
「そういえば前回の日韓大会って準優勝だったね」
と思い出させてくれた。
この開催国ドイツの快勝を見る限り、今回のワールドカップも成功が約束されたも同然だろう。
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