●更新日 12/20●

1リットルの涙「脊椎小脳変性症」とは


わたしは、生まれ変わりました。
身障者であっても、知能は健常者と同じつもりでいました。
着実に一段ずつ上った階段を、踏みはずして下まで転げ落ちた、そんな感じです。
先生も友達も、みな健康です。悲しいけど、この差はどうしようもありません。
わたしは東高を去ります。
そして、身障者という荷物を、ひとりでしょって生きていきていきます。
こう決断を自分に下すのに、少なくとも一リットルの涙が必要だったし、これからはもっともっといると思います。
木藤亜也「1リットルの涙」より


木藤亜也さんの「1リットルの涙」が映画化され、現在はフジテレビでドラマも放映されている。小脳や脊椎などが原因不明のまま萎縮してしまうという難病の「脊髄小脳変性症」という病気も、彼女の著書や今回の映画やドラマで広く知られるようになったと思われる。

今回、脊髄小脳変性症と診断された男性とその家族に話を伺うことができた。

男性は60代で、明らかに体の異変に気づいたのは昨年初頭だという。

「歩行がうまくいかず、言葉も流暢には話せなくなり、心配した家族の者と大学病院に精密検査に行った」
とのこと。

・まっすぐ歩けない
・走ろうとするとすぐ転倒する
・自動車を長年運転していたが、駐車のときまっすぐに停められなくなった
(同乗した親戚の人は「彼はこんなに運転がヘタだったか?」と疑問に思ったとのこと)
・食事時など、手がうまく動かずにボロボロとこぼす
・呂律が回らず言葉がうまく出てこない。どもったりする

ある日突然にそうなったわけでなく、じわじわとそうなっていったので、当初はある程度加齢から来るものかもと考えていたという。

大学病院での検査は数ヶ月におよび、その結果「脊髄小脳変性症」と診断された。

しかし、現在はまだ根本的に治療する方法は確立されておらず、投薬で病状の進行を止めるか若干の改善を図る程度だという。



服薬している「セレジスト錠5」
小さな一錠が1200円以上する




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