●更新日 12/10●
潜入!同和問題を考える県民の集い
同和問題。
江戸時代の身分制度に由来し、制度廃止後も同和地区に居住していること等により、結婚や就職等さまざまな場面で差別を受けるという問題のこと。
しかし、同和問題と聞いても馴染みがない人は少なくない。
先日、埼玉県加須市にて開催された『同和問題を考える「県民の集い」』。
メインステージの大ホールでは部落開放同盟や他の同和対策集会所の人たちによる舞踊等が演じられていた。
この日、部落開放同盟は千葉港音頭を披露。
マツケンサンバを踊る人たちも。
展示コーナーや人形劇も行われ、『同和問題啓発資料展』では、様々な資料の中に漫画もあった。
『純ちゃんちのノラ』 という作品で、同和出身の母親を持つ女子大生が就職試験を受ける際、身元調査をされ、それに怒った猫達が活躍する内容だ。
猫達といえば、こちらの“猫”も大活躍。
この集いの目玉、
江戸屋子猫師匠。
▲パンフレットの写真。何気に若い。
名人芸・鳥の鳴き真似で会場を沸かせる。
この日は更に、蛇やコブラ、恐竜等の鳴き真似まで披露してくれた。
しかし、「同和問題を考える」と謳っている割には、まるで文化祭のような雰囲気。
埼玉県副知事や加須市長の挨拶も当たり障りのない内容。
やはり、同和問題はこのような集会においても、タブーなのだろうか?
埼玉県に聞いてみた。
「文化祭のような雰囲気は、同和地区の方達の活動発表(踊り等)を通じて交流してもらう為です」
しかし、このような意見も。
「主義主張を強く出すと荒れる可能性があるからかもしれませんね」(イベント関係者)
ちなみに悪法“人権擁護法案”に触れなかったことについては
「イベントの全体的な流れに合わなかったのと、県という立場上、議論を見守っている」
とのこと。
議論を見守っているヒマはないのだが。
このことからも差別をなくすことは、やはり難しいことなのかもしれない。
国や県が同和問題を真剣に“考える”日はいつになるのだろうか…。
li.kouji
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