●更新日 11/01●

しあわせの願いを叶える人形


あなたは、もし“幸せ”がお金で買えたとしたらどうしますか?


たとえそれが一見、滑稽な人形でも、

たとえそれが一見、どこをどう見ても安っぽいモノだとしても。


“幸せ”の為ならいくら出せますか?


現在、日本中でブレイクし、入手困難となっている幸せを呼ぶ人形、

それが



ボージョボー人形だ。


これはサイパンの先住民族であるチョモロ族の手作り人形で、
つる草の実と、ココナッツの繊維で作られた民芸品である。

それを手にした人が次々に恋愛成就されているという話が広がり、
次々に購入する人が増えていった。



通常、600円〜800円程度で買えたのだが、
あまりにも購入者が多い為、現在、供給がまったく追いつかなくなっている。
その為、現在は3000円前後が相場となっている。(7000円(!)前後で販売している店も)

相場もまちまち

手作りなので、一気に生産数を増やす事ができず、値段は上がる一方。
どこの店でも、ひと月の入荷分は予約ですぐ埋まり、常に1〜2ヶ月待ち状態だ。


現地の工場の人たちは、

「なぜか、いきなり忙しくなった」

と日本でのブームなんかよそに首を傾げる。


この人形で願いを叶える為には、
人形の手や足を、それぞれの願いに適した結び方をする。
そして、毎日目にするところに飾って、祈りを捧げるとの事。

恋愛(お互いの足を結ぶ)


お金(両手を背中で結ぶ)


健康(お互いの手を結ぶ)


そんな幸せを運んでくれる人形だが、チョモロ族ならびにサイパン島には複雑な歴史がある。

スペインに統治された時に、キリスト教が布教した事が原因で激しい内乱が起き、チョモロ族は一気に50分の1となった。
太平洋戦争の戦場にもなった。
おかげで今ではサイパンにチョモロ族は2割ほどしかいない。




“幸せになれる”

その一言で、ホイホイ飛びついてしまう日本人。


悲しい歴史があるからこそ、それだけチョモロの人たちの思いが込められている。

間違っても、


“相場”なんかに釣られちゃいけない。



特捜班


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