●更新日 02/04●
靴の修理屋さん
日常生活の中でそれほど使用頻度が高くない靴の修理屋さん。
関西のとある駅前で、店を構えて45年と言うベテランの修理屋に話を聞いてきた。
この修理屋は少し変わっていて、テナントの一部に店を構えているのではなく、
▲一坪無い
運送屋で使われているようなカート一つで商売している。
▲年季の入ったエプロンと店
何故ここで修理屋を始めようと?
昔は今みたいに余裕が無かったし、こんな感じの店が他にもあったから。昔は修理屋じゃなくて靴を作っていた、一つ一つ手作りで一日に一足作るのが限界だった。
修理屋をやっていて良かった事、悪かった事は?
良かった事かぁ、俺が修理した靴を履いた営業マンが『また頑張ろうって気持ちになります』って言ってくれたことかな、修理して良かったって思えるし、また頑張れる。悪かった事……んーあまり大きな声で言えないけど水虫のお客さんが常連でいて、その人の靴を修理してたら手が痒くなったことかな(笑)
Sさんにとっての45年とはどういったものですか?
長いような短いような、45年あれば色々あるし何も無いなんて事は無いと思う。そりゃ最初の方は辞めようかなんて何回思ったことか。でもお客さんがありがとうって言ってくれる度に『あぁ、俺は頑張れるんだな』って実感できた。
修理屋って儲かりますか?
儲からない、特に今は不景気だし安い靴も販売されるようになって、修理するより1000円の安い靴を買ったほうが早いって考える人が増えてるから……今日はまだ一人も客が来てない。
これからもずっと修理屋を続けますか?
できる限り続けたいなぁー、何だかんだ言ってこの仕事が好きだから。自己満足だけどな(笑)
そういうとSさんは少し照れながら笑った。
採算の合わない仕事だと言いながらもSさんは毎日頑張っている。
社会では働かない若者も増えているが、Sさんは今日も笑顔で修理を続ける。
しかし、、、
5時間待ったが、この日お客さんは来なかった。
huze
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