●更新日 12/20●

気持ちのいい値切り方


東京の「秋葉原」大阪の「日本橋」。
この東西の電気街、顕著に違う部分があるとすれば「値切り値切られ」の熾烈さであろうか。

店によって違いますけど『大阪』ですからね。

と言うのは、日本橋の電器店に勤めるAさん。

小学生のお客さんだって『これ、なんぼになんの?』と聞いてきますし、しつこいお客さんだと喧嘩になっちゃうこともありますよ。

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    大阪の電気街、日本橋

しかし、客としては気持ち良く値切りたいし、店側としても気持ち良くまけてあげたい。そこで「いい値切り方」「悪い値切り方」を聞いてみると、

そりゃ、最終的に買うか買わないかでしょ。さんざんまけさせたあげく『買わない』じゃ、腹が立ちますよ。
それと、店員をたてた値切り方をしてくれたら、こちらも気持ちがいいですね。
例えば、あるお客さんに『実はあっちの店の方が値段が安かった。しかし親切に対応してくれたので、あなたから買いたい。何とか値段の方を頑張ってくれないか?』と言われたんです。
こう言われたら頑張らないわけにはいかないですよね。店員としては。


「営業はモノを売る前にヒトを売れ」というが、客の方も「モノを買うよりヒトを買え」ということらしい。案外、円満な人間関係のコツというのはこういうものなのかもしれない。

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ある年配のお客さんに、しつこく値切られましてね。
ようやく買ってくれたと思ったら、今度は図々しいことに『持って帰りたいけど年寄りだから大変だ。近所だから家まで届けてくれないか?』と言うんです。
でも、まあいいやと思って持っていってあげると『いや〜助かった。ありがとう。これはお礼だよ』と、お金を渡してくれたんです。
計算すると、元の値段と配達代を考えても高くなってる。(笑)
しつこく値切られるのは面白くないけど、こういう気質のお客さんなら、気持ちがいいですね。


単なる「値段交渉」ではなく「コミュニケーションの一形態」と考えれば「値切り」もそんなに悪くない……かも。



九坪


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