●更新日 09/16●

焼酎狂想曲。庶民のお酒じゃなかった!?


「空前の焼酎ブーム」

そんなことを言われて随分経ちましたが、いまだその熱は収まらないようで。一部の人気焼酎はオークションで果てしない値段がつけられています。


 写真中央の「魔王」原価は1470円 オークションでは8800円

レア焼酎といわれる「森伊蔵・伊佐美・百年の孤独」などはあまりの人気のため小売店でもほとんど見かけることがありません。

森伊蔵に至っては原価3千円弱なところ、市場価格は3万以上

10倍の以上に高騰する始末です。数年前同様に流行った「越乃寒梅」でさえ原価の5倍まではいかなかったところを見ると、今回は特別な事情があるのでしょうか?

蔵元に近い関係者に話を聞いたところ、簡単な図式が見えてきました。

「森伊蔵」の森伊蔵酒造や「魔王」に代表される白玉醸造、ともに家内制手工業で営んでいるような小さな蔵だそうです。よって絶対的な生産数が少ないわけで、とても全国からの注文には耐えられません。となると需要と供給の反比例曲線が描かれプレミア化すると…まぁ小学生でもわかる理屈ですね。


さらに蔵元側の心理として、「蔵の拡大をはかった時にブームの終焉が来る恐怖」や「増産によって焼酎本来の味が落ちる懸念」などあり増産には踏み切れない模様です。

また蔵によって流通させる仕組みも異なっており、小売店側からあまり効率的でないとの声もあります。

さて、そんな「森伊蔵」や「魔王」一回は飲んでみたいと思いませんか?


「白玉醸造・魔王」は半年待つ忍耐力があれば、個人でも定価で注文可能です。
「森伊蔵酒造・森伊蔵」は、公式HPにて抽選なので運次第デス。

ちなみに、森伊蔵酒造は倒産の相談を知人に持ちかけた際「人の手をこれ以上かけられない!という酒を造ってから辞めろ」とアドバイスを受け作ったのが森伊蔵だそうです。それが大ヒットですから何が転機になるやら・・・



探偵ファイル・長田



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