●更新日 04/09●

江戸川スーツケース事件、去り行くマスコミ


東京と千葉の間を流れる江戸川。
7日朝スーツケースの中から若い女性の遺体が発見された事件は、その特異性からも社会の大きな注目を集めた。


▲スーツケースは河川敷の対岸付近で発見された。

だがこの事件に関する続報は短時間で収束してしまった。
理由は2つ。
単純に、時間の経過により注目度が低下してしまったため。
もう一つは、女性が身に着けていたジャンパー・ジーパン・下着の一部にハングル文字のタグが入っており、被害者が韓国人ではないかという見方が強まったため。

遺体があげられたとき現場の新聞記者たちは「韓国人だろうね」と早くから囁いていたようだが、その通りになる可能性が高まっている。


▲スーツケースは発見者により水上バス乗り場に引き上げられた。

現場付近は江戸川の下流のため流れは穏やか。風が上流側へ吹く日が多く、そういう日は下流から上流へと川の流れも変わるというから、スーツケースも行ったり来たりを繰り返していたのだろう。
女性が身に着けていた時計は日付が「27」、針が「9時14分」で止まっていたのだが、スーツケースが先月末に捨てられたとしても遺棄現場からはそれほど移動していないと思われる。

地図を広げると、近くには小岩、金町、松戸と、韓国人の多く住む街が見受けられる。今回の事件は江戸川近辺のそうした街で起こったものだろうか。
韓国人の経営するとある飲み屋に入り、この付近の事情をよく知る50代の男性に話を聞いてみる。


▲韓国式エステや韓国料理屋の多く並ぶ通り。

「お金を稼ぎに日本に来る韓国人女性は多い。そういった人はまず飲み屋で働く。キャバクラみたいなところだね。でもそこも実力主義。美人で人気がないと稼げないから、人気の出ない子はエステに回される。稼いだお金は本国に送金することになるけど、直接本人が日本の銀行から送るっていうのは難しい。そこで登場するのが送金の仲介屋。でも仲介屋もお金を預かったまま逃げちゃう人間もいるからお金に関するトラブルは結構あるんじゃないかな」

被害者の女性は金銭トラブルで殺害されたのだろうか?
それにしては死体遺棄の方法が短絡的すぎる。
もっと突発的な動機もあるのではないか。

「男女関係のもつれも考えられるね」

男性は色んな国の女性と付き合った経験があるというが、韓国人女性は情深い傾向が強く一旦話がもつれだしたら収拾がつかなかったものだと語った。だがそれで人を殺すまでの動機となるとまだまだ疑問が残るところでもある。


犯人はなぜこの女性を殺害しなければならなかったのか、現段階の捜査状況からは推察以上のことは言えない。
しかし身元が韓国籍であると確定すれば遺体はそのまま本国へ送られ、警察もマスコミも事件を追わなくなるだろう。

――そんな間にも世間では次の大きな事件が起こってしまい、一時大きく騒がれた事件も闇のなかへ……。



探偵ファイル・カグウェル



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