〜 なぜ、いま、再びその内容で 〜
ロンドン郊外の宮殿に「幽霊」=監視カメラがキャッチ
【ロンドン13日時事】16世紀の英国王ヘンリー8世(1491〜1547年)が愛した壮麗な宮殿として知られるロンドン郊外のハンプトンコート宮殿に出現した「幽霊」を、このほど監視カメラがとらえ、話題になっている。 ハンプトンコート宮殿関係者によると、「幽霊」は昨年10月に撮影された。同宮殿では、人が出入りしないはずの防火扉が開いて警報機が鳴る騒ぎが3回発生。このうち2回は監視カメラに何も写っていなかったが、残る1回は、黒いコートを着た「幽霊」の姿があったという。 ある警備員は「全く人間に見えなかった。ぞっとした」と話している。絶対主義を発展させたヘンリー8世には残虐な面もあり、妃(きさき)6人のうち2人を処刑した。ハンプトンコート宮殿には妃らの亡霊がはいかいするといわれている。 (時事通信) 昨日「yahoo!トピックス」や「アサヒ・コム」でも載せられていたこのニュース。 しかしこのニュースは昨年末既報済みのもので、何ら新しいニュースではない。CNNでは12月19日付けで記事が出て日本語訳も出回っていたし、その後日本のテレビでも放送されているので、既に知っている人も多いだろう。 幽霊ネタということで公式なメディアではさほど大きく取り扱わなかったニュースであるが、本数としては少なくなかったはず。知っている人なら今回記事が出た時、「何か進展があったのか」「また新しい幽霊ネタか」と思ってしまうわけだが、過去の情報と何も変わっていない。(むしろ減っている) もうそろそろ世間には飽きられている頃、ということで、1月10日発行の1面でここまで展開してしまった新聞もあるほどだ。 ▲「関節の動きが生身の人間と同じ」「足が見える」「(16世紀の)幽霊が防火扉の開け方を知っているか?」「10月撮影の画像がなぜ12月に報道?」ということでの幽霊否定。しかし「超自然現象研究家」とやらの名前が出ていない。「超自然現象研究家=東スポ記者」か? それをいかにも新しいニュースとして配信してしまった精鋭各社。いくら幽霊ニュースとはいえ、12月20日ごろに日本を含め世界で一斉に報道されたこの記事。ひょっとするとこれは、時事通信、ヤフー、アサヒ、そろって赤っ恥!?と思ってしまうのだが、進学・就職で高倍率の中を勝ち残った各社の優秀な記者たちが揃っていれば記事を知る人間は一人くらいいるはずだ。 何かのケアレスミスが重なり間違えてアップしてしまったとか、そういう事故と考えるのが妥当であるから、2〜3日すればリンク先は消えていることだろう。ここでは敢えて、「みなさ〜ん、それもう去年の記事ですよ〜」と言っておくにとどめたい。 とはいえ年末年始は忙しくて知らなかった人も多いはず。ついでにおさらいしておこう。 ▲防火扉を開ける幽霊。これまでも16世紀王族の幽霊が目撃されているらしいが、カメラで鮮明に捉えたのは初めて。
公開された写真には、コートのような覆いをまとった「人物」が、一方の手をドアノブにかけ、宮殿内から外に出ようとしている。「人物」の周りはなぜかぼんやりとしており、顔は伸ばした手に比べ、不自然に白い。警備員も「顔が人間のそれとは見えないので、極めて不気味」と述べている。(CNN日本語版より)
▲先ほどのアップ画像。確かに幽霊の周りはボンヤリとしているようにも見える。白黒画像にしても顔が白いというのもわかる。しかし……。 宮殿では案内係が当時のチューダー朝時代の衣服を着ているが、画像のような衣装はないことから警備員はギョッとしたようだ。普通に考えれば誰かのジョークだと考えられる。日本でもカッパ騒動などがあったが、それの海外版といったところだろうか。 これほどはっきりした姿の幽霊は日本人の考える幽霊像とはあまりに違いすぎる。日本の心霊写真の方が遥かに怖いものと思われるが、イギリス人にとってはこちらの方が恐怖なのかもしれない。ホラー映画などを見てもそうだが、幽霊はお国柄によって異なる、ということであろう。 となれば当然、あの国で目撃される幽霊も違ってくるわけで……。 ▲「侠気&快楽&怪奇ネタが満載、立ち読みで済ませたら呪われる!!」雑誌、VAMP創刊号より
( 探偵ファイル・カグウェル )
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