コミックマーケット64 レポート(前編)その2
〜 コミケスタッフ検証! 〜


8/15(金) 1日目 雨
5:00 起床
とても眠い。しかし、今日はコミケの本番。コミケ・スタッフとしての初日です。やる気を奮い起こして眠気を飛ばしました。そして真っ先に気になった天気は…雨。本番も雨でした(´Д⊂グスン (止む事を期待していましたが、残念ながら始終雨でした)。


写真21
    ▲雨の中、ホテル浦島から出撃


6:30 ビッグサイト到着
トラヤで早出のスタッフの皆さんと合流し、トラヤスタッフ用のテントを数人で組み上げます。その後に、消耗品や備品をテントに搬入。作業している間にも、「おはようございまーす」と人が増えてくる。(おお!?いよいよ戦いが始まるんだな!?)緊張感。武者震い。何かが身体の奥から沸き出す奇妙な感覚。戦場に立った男はみなこれを感じるのだろうか? ←大袈裟


7:00 更衣室担当朝礼
「今日は雨だけど、1日目頑張るぞー!」
「おお!!」
更衣室総統括のUさんの一声に、更衣室担当スタッフが気合を入れます。
ここで改めて私の担当部署の説明を。私が今回スタッフ参加した担当は、『更衣室・トラックヤード』です。更衣室と言うのは、西地区4階全てを含んでおります。その名の通り、本来はコスプレをする方々の対応をする箇所でした。しかし、数年前から企業も参加するようになり、企業の対応も兼ねるようになったのです。私はその西4階の外周部分に位置する“トラック・ヤード(略して「トラヤ」)”の担当です。トラック・ヤードとは、西4階へ搬入する車両の通路を指しています。コミケでは、このトラヤはコスプレイヤーの通路であり、企業へ行く一般参加者の列が出来る所です。つまり、コスプレイヤーの案内と企業の列の整理の両方を兼任して行う箇所であるのです。結構…いや、かなり大変な部署となります。どうしてこのセクションを選んだかですが…。以前、『探偵VS自衛隊』という企画を行ったのですが、その時にこの方々と仲良くなり、実はスタッフをされていると言う話を聞いていたのです。スタッフをする事が決定した時にこの部署にお誘いを受けたからなのでした(笑) ←安直


写真22 写真23
▲ちなみに7時の時点でのキム。         ▲アップ
カッパを着ていたにも係わらずズブ濡れ。 


開場する前から眼が死んでいる…。
開場するのは10時です。それまでに、一般参加者がどのくらい居るのか様子を見てまいりました。雨が降っているから、少しは減っているかなと思いきや…


写真24 写真25

すげぇ人!

全くたじろぐ事無く、会場への列に加わって行きます。コミケに来る人達には天候は関係無いようですね…。
さてはて、そうこうするうちに開場時間間近となりました。そして・・・、


10:00 開場

「コミックマーケット64、ただいまより開催いたします」

と、ウグイス嬢(?)の声が。スタッフのみんなで拍手をしました。そうしていながらも、否が応でも高まる緊張!いよいよ戦いです!
「あっ」と言う間にトラヤは企業に向かう人の列でいっぱいになりました。ホントに一瞬で(汗)。


写真26 写真27
       ▲9:50       ⇒       ▲9:55

写真28 写真29
       ▲10:05         ▲列は会場の外へと続いております


数万人の人々がトラヤを埋め尽くしております。さぁ、スタッフとしての腕の見せ所です。

「走らないで下さーい!」
「列を崩さないようにお進み下さーい!」
「足元が濡れております。進む時は気を付けて下さーい!」
「此処では煙草を吸わないで下さーい!」
「フェンスには寄りかからないで下さーい!」
「あっ! そこの人! 走らないで下さい!!」
エンドレスの地獄

いやあ、ホントに辛い(汗)。何度、同じ言葉を、声を張り上げて言ったか覚えていません(汗)。私はこの時、「アフタヌーン」で連載していた漫画『勇午』を思い出していました。主人公の勇午は毎回、何かしら拷問を受けます。その中のロシア編で、「簡単な質問をして答えさせる。それを延々と休ませずに続けると人間は苦痛を感じ始める」という拷問があるのですが、

「正に今の私!!(泣)」

漫画で見ていた時は「大した事ないな〜」と思っていたが、これがこんなに辛いとは・・・。肉体を傷付けられる方がまだマシかもしれない(汗)。ちょっと大袈裟であるが、コレが結構辛かったです。あれでよく声が枯れなかったモノです。私って結構タフ。皆さん、一刻も早くお目当てのグッズを手に入れようと必死です。鬼気迫るものを感じてしまいました。小走りになってしまうお気持ちも十分解りますが、本当に危険ですので、走らないで下さい(大泣)。


17:00 企業閉会
雨の中、列整理と注意。この繰り返しでした。この作業が17:00(コミケの閉会は16時だが、企業は17時)まで続きました。ずーーっと声を張り上げていた記憶しか御座いません…。


写真30
▲これは私が使用していたカッパ。「もっとアピールしなきゃ」という訳で大きく書かれてしまいました。
トラヤでこれを着て歩いていた不審者は私です(汗

▼ちなみにこれは私を発見した読者さまからのメール▼
コミケにてキムさんを発見致しました。つ〜か、カッパの背中に「キムです」雨の所為でインクが少し流れているので、酷く哀愁が漂っていたんですが。1人でちらし整えてたし。だいたいそんなん書かなくても一目で分かったのに。私が見た時がちょうど間合いが悪かったんですよね。常にあれだったら本当に寂しい人ですね。

涙が止まりません…(TдT)


18:00 片付けと2日目の準備
スタッフが残り、後片付けを開始します。私達の仕事は、閉会しても続くのです。テントを畳み、備品をしまう。他にも、「不審物は無いか?」「不審者は居ないか?」「一般の方達は残っていないか?」等と仕事は山積みです。
まだ1日目だと言うのに、足がパンパンになってしまいました。非常に辛いです。ですが、私などはまだまだ楽な方だった様で…。こんな話がありました。
ベテランのスタッフのIさんに「きついですね」と漏らしたところ、
Iさん「この程度、あの時に比べれば大した事無いですよ」
キム 「“あの時”とは?」
Iさん『リーフ』の列ですよ。あれには参りました…(遠い眼で)」

※『リーフ』とは?…パソコンのアダルトゲーム・メーカー。『雫』『痕』『To Heart』などの作品を世に出し、アダルトゲームとしては空前の超大ヒットを収め、一大ムーブメントを巻き起こした。現在は撤退しているが、数年前まで企業参加していた。ちなみにキムは『痕』が1番好き

キム 「そんなに凄かったのですか?」
Iさん「凄いなんてものじゃないですよ。3万人近くは来ていましたからね。列の最後尾なんて、会場出て、TWRの国際展示場駅まで続いていましたから」
キム 3万!?
Iさん「「最後尾はどこですか?」って訊かれて、「TWRの国際展示場駅です」って答えなきゃならなかった時は流石に泣けました」
桁が違います。どうやら私はまだまだの様です…。


19:00 更衣室終礼
自宅に帰られる方もいらっしゃるので、ここで一端閉める事となりました。


写真31

最後にUさんの言葉。
「1日目お疲れ様でした〜! コミケは残り、”たったの”2日間です。明日も頑張りましょう!」
「お疲れ様でした〜!」
 ←更衣室スタッフ一同
そのたったの2日間が地獄なのですけどね…(´;ω;`)


21:00 解散
会場内の見回りなどをしているうちにこの時間になってしまいました。これで私の1日目の作業は終了です。
それではこの日の食事。浦島の近くのラーメン屋に行ってまいりました。
<< キムが1人で食べた品 >>
・味噌ラーメン大盛
・餃子 1皿
・野菜炒め(半分)
・麻婆豆腐(半分)

いやあ、よく食べましたね(汗)。普段の倍は食べております。


23:30 就寝
疲れていたので早めに休む事にしました。明日は晴れる事を夢見て、お休みなさい…。

1日目終了後のステータス
・スタッフ LV4
・疲労   LV5
・筋肉痛  LV3

波乱に満ちた2日目〜3日目に続く





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