止まらない動物虐待
〜 ディル事件の模倣は続く・・・ 〜


今月18日、地方紙(河北新報)の朝刊に岩手県の盛岡市で前足を二本切られた猫や舌を切断された猫が発見されたとの報道があった。

盛岡市内では6月に前足を2本とも切られたネコが弱って死んでしまう虐待があったばかり。
同署は動物愛護法違反などに当たるとみて情報を収集している。


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 前足の切られた猫の事件は、先月6月6日、市内の有限会社に勤務する佐藤さん(仮名)等が、隣家の空家で通路側のコンクリート壁にいた小猫を親猫が外に出そうと子猫の前足を口で引っぱり出そうとしているのを目撃している。


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佐藤さん等によれば、気がつくと子猫の片腕がもげており見かねて、壁に穴を開け、穴を広げて子猫を出そうとしたが、無理だったので、子猫を中に押し込めた。

翌朝見たところ、両脚のなくなった子猫が穴の外に出ており、親猫の口の周りは血だらけで両脚が現場に落ちていたとのこと。

 佐藤さん等は、脚を欠損して状態での延命処置を施してもかえってかわいそうと思い動けなくなった猫を箱に入れ放置したという。

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 その数日後、動物愛護団体のボランティアをしている女性会社員Aさん(33歳)が同所を通りかかった際、子猫の鳴き声に気づいた。車に乗せて市内の『みゅう動物病院』に連れて行き、人間の虐待によるものと思い診断を仰いだ。


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     『須藤 洋』獣医師


 同動物病院、須藤獣医師は、「子猫の傷は3,4日経っており、傷からは原因はわからなかったが、連れて来た女性がしっかり面倒を看てくれるならと無償で手術をしたが、子猫は三日後に衰弱死。何とかしてあげたかったが残念だ」と語ってくれた。

 同動物愛護団体の代表に依れば、子猫を同病院に預けた後に警察に届け出ようとしたが、女性の飼い猫ではないとの理由により記録だけに留められたとのことだった。

 同じく6月8日、盛岡市山岸在住の女性は、庭で時々餌をあげていた猫の口が血だらけなのを見て、動物病院に猫を連れて行き、「うちでは飼えないので安楽死を」と言い残し置いていった。

 獣医は、舌はナイフで切り取られたようだと診断。

 約一ヵ月後、 動物愛護グループに里親探しを依頼すると共に、盛岡東署に届け出た。


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    舌を切られた猫「むーちゃん」


 舌を切られた猫は未だ自力でえさを食べることができず、獣医師が病院内で飼い、朝晩2回餌を与えている。

なぜ・・・このように力の弱いものへ、虐待の矛先が向くのだろうか?
引き続き、我々は類似した事件を追って行こうと思う――





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