静岡県三島市の山中の工事現場で同市梅名、短大1年生山根佐知子さん(19)が焼き殺された事件で、携帯電話など山根さんの所持品がすべてなくなっていることが25日、県警捜査1課と三島署の捜査本部の調べでわかった。捜査本部では、犯人が持ち去った可能性もあるとみて捜索を続けるとともに、携帯電話の通話記録を調べている。
遺体の近くには、山根さんのジャンパーが粘着テープでそで口を後ろ手に縛られた形で落ちていたが、所持品や乗っていた自転車はなく、アルバイト先の居酒屋「ヘスティアかまど」から自宅まで約4キロのルート沿いでも見つかっていない。
山根さん宅の大家の女性(60)によれば、両親と3人暮らしだったという。父親は運送会社で勤務をしており、母親とも買い物にでる姿がよく見かけられており家族仲はよかったという。
また昨年3月に三島市大場の県立三島南高を卒業。同校ではバスケット部で活躍した。関係者によれば、何事もこつこつ努力するタイプで、バスケットの練習も3年間で1日しか休まなかったという。河野眞人校長は「3年間バスケット部でがんばり、英検準2級もとるなどまじめで努力家の生徒だった」と、驚きを隠せない表情だった。
担任だった江間浩崇教諭(35)は、先週末に山根さんを含めた卒業生3人と会い、近況や就職の話などを聞いたばかりという。江間教諭は「山根さんは東京で働きたいと話していた。まだ信じられない。これからと言う時に」と言って泣き崩れた。
また、小中学校で同級生だった専門学校生の岡本芳美さん(18)も「友達からの電話で知り、最初は絶対うそだと思った。恨まれるようなことをする子ではない」と話していた。
山根さんの交友関係を調査したところ、あまり交友範囲は広い方ではなく、親しい交際をしていた男性の影も薄いことからこの事件が通り魔的な犯行でなければ犯人がかなり絞られてくる可能性がある。悲嘆にくれる山根家では明日に通夜が行われる模様。探偵軍団では引き続き、この事件の調査を行います。