地蔵峠



連合赤軍によるメンバー私刑殺人事件の被害者は12人にものぼる。壮絶なリンチが加えられた遺体が、群馬県榛名山中で発見されたのは1972年。昭和史に残る大事件の浅間山荘事件の幕開けであった。

この頃から地蔵峠では学生風の幽霊が複数目撃されるようになった。信頼で結ばれていたはずの同士から加えられた激しいリンチ。命を落とした彼らの無念さは想像に難くない。地蔵峠や十二塚山林には死んでも死にきれない赤軍メンバーたちが彷徨っていて、通るものに自分たちの無念を訴えかけているのかもしれない。