ヒーロー戦隊モノ史上、最も冴えないヒーローが誕生した！
その名は、ボルトマン！



今や子供よりママを夢中にするイケメン俳優起用が常套句のヒーローモノだが、ボルトマンは定職につけずアルバイト人生を送る中年。

小心者なのに「デブ」と言われる度にムッとし、その怒りが奇跡の力に結構な割合で関わってくるというオマケまで付いてるだけにイケメン度はかなり低めだ。


というか、監督自ら「バカバカしい作品です。お酒飲みながら観ていただきたい」と語る通り、端からママも子供も狙ってないのである。


が、ヒーローだけに必要以上の悲壮感はＮＧだし、大根役者じゃ話にならない。
当然、アクションも求められる。

演技が出来て、動けて笑える中年のデブ？
ある意味一番難しかったのが配役だろうが、見事にハマる役者がいたのだ！

「バカバカしくも切ない物語になりました」





主演作をそう分析する芋洗坂係長である。


係長なのにフリーターという矛盾はさておき、作品には芸人魂炸裂のコント風演出や、お酒を飲む世代には懐かしすぎる演出、そして家族でお酒を飲んでいても気まずくない程度のセクシーが随所に散りばめられている。




撮影現場もさぞ和気藹々だったと思いきや、、、




「ホントに寒かったのを思い出しました。ホッカイロを足までやらないと寒い時期で……」


極寒の中で俳優が肩を脱臼したり、肉離れを起こしたりと苦労も多かったらしい。
が、その甲斐もあり、中年男性を童心に帰らせてくれる力作に仕上がっている。


それにしても、作品を通して驚くのは芋洗坂係長である。

舞台役者に芸人にバックダンサー……過去の経験と見た目がここまで活かせる作品は、もはや宿命。

もともと芋洗坂係長も過去に舞台で演じたハマり役の一つだっただけに、ボルトマンとして再ブレイクする日が来るかも！？





でも、等身大すぎて中年太りのおっさんの変なコスプレにしか見えない可能性大？






芸能探偵