●更新日 06/13●
想い出探偵、ついに! 〜ファミカセを21年ぶりに返す〜
前回、借りパクしたままのファミカセを返却しに行くということで始まった想い出探偵。
早くも探していたN君宅を見つけ、訪ねた所男性が出てきた。
T「すいませんファミカセ返しにきたんですど」
「は?」
T「ほら、小学校の時に同級生だったTだよ。ファミカセ借りたままだったでしょ?」
「・・・え?」
T「・・・テツ(N君のあだな)君・・・です・・よね?」
「それ弟ですけど?」
大変失礼しました。
気まずい空気の中、お兄さんに今回の訪問の趣旨を説明することに。
幸い、お兄さんも私の地元にいたことがあるので、地元トークで怪しい者ではないことを説明する。
兄「そうですか。でも実は弟は今東京で一人暮らしをしていてこちらにはいませんよ」
T「え?東京にいるのですか?」
兄「事情はわかりましたが、まずは弟に確認します」
確かにいきなり「ファミカセを返しに来た」なんて詐欺っぽい。
待つこと数分。電話を持ってお兄さんが現れた。
兄「弟ですけどお話しますか?」
とうとうここまで来た!電話の向こうにはN君が!
T「・・・もしもしN君?小学校の時同級生だったTですけど。覚えているかなあ・・・」
N「T?・・・ああ!そういえば昔よく遊んだよね」
T「そう!実はね、君が転校する前に借りたファミカセ覚えてる?スーパーマリオとスペランカーと計算ゲーム・・・」
N「ファミカセ?貸してたっけ?」
T「マリオの裏にシールが貼ってあるものなんだけど」
N「マリオの裏にシール?・・・そういえば貸したような気が・・・」
T「これ借りたままだったでしょ?ぜひ直接返しに行きたいんだけど」
N「別にいいのに。それなら兄貴に渡しておいてよ」
T「まあまあそんな事言わずに。ぜひ会って手渡ししたいんだ」
N「うーん、そこまで言うなら・・・」
― というわけで後日、東京。
(ぴんぽーん!)
教えてもらったN君宅を訪れチャイムを押して待つことしばし。ドアが開かれる。
いよいよ21年ぶりにファミカセを返せる時が来た!
21年ぶりの再会
T「先日の約束どおり、ファミカセ三本、返しに来たよ」
N「わざわざありがとう」
「改めて謝ります。借りパクしてごめんなさい!」
N「まあ昔のことだから。オレも忘れていたし。それより探偵ってこんなこともするの?」
T「うん。想い出探偵だから」
最後まで今一理解していなかった様子のN君。
何はともあれ、ホントにファミカセ返せてよかった!
N君、21年間待たせてごめんなさい!
〜想い出探偵〜 file.00 依頼完了!
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昔行った事があるけど何処だか覚えていない場所、子供の頃遊んだオモチャ、あの時食べた懐かしい店など、あなたの記憶の中の出来事を探して欲しい方は想い出探偵まで
探偵ファイル特捜班
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