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●更新日 04/18● 写真
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オレオレ詐欺対策


4月12日のスパイ日記で、オレオレ詐欺の手口が多様化している実態を紹介しました。今回は、オレオレ詐欺を警戒する消費者への業者側の対策の実例について扱います。

オレオレ詐欺は主に高齢者を対象にしているとよく言われますが、近頃はそう簡単には騙されなくなっています。オレオレ詐欺に限らず、各種の広告や勧誘に対しても一定の警戒心を持つ人が増えているわけで、業者の側も新たな対策が必要になります。オレオレ詐欺ではないかと警戒されることなく広告内容を信じてもらうためになされている、対策の一例を紹介しましょう。

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針、指圧、マッサージの三つの効果が同時に得られるという健康器具「針圧振」があります。読み方は「シンアツシン」で、製造元は「コノコ医療電機株式会社」という企業です。そこからこの器具を仕入れて販売している業者が、昔から各地に存在してきました。それらの業者に共通しているのは、各種広告やHPなどを見ても器具の価格が不明で、無料体験会に行ってみないと詳細が分からないということです。

実際、当サイトのスタッフが業者に問い合わせの電話をかけてみたのですが、どんなに説明を求めても価格については教えてくれませんでした。「とにかく一度、無料体験会でお試しください」の一点張りです。「なぜ価格を教えて下さらないのですか」と聞いても、「価格で判断するのではなく、その効果を実際に体験して知って頂きたいのです」と苦し紛れの回答をする始末。最後には、「私共を信用して下さらない方にはご利用頂かなくて結構です」と逆ギレされてしまいました。

この器具の販売業者の一つが、北海道札幌市東区の「ふれあい健康支援センター」。「健康通信」という新聞の折り込みチラシを発行し、都内などでも無料体験会を実施してきました。

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その広告のQ&Aコーナーに、「後でセールスに来るのでは?」という項目があります。オレオレ詐欺をはじめとする各種の悪質な詐欺商法の事例を挙げ、「決して一緒にしないで下さい。私共は常に、相手の立場に立って行動しています。」などと書かれています。

聞いてもいないことを相手が一方的に語るというのは、実に怪しい。お笑い番組で、泥棒が尋ねられてもいないのに「私は怪しい者ではありません」などと言うようなものです。文章の末尾では、「ですから後で訪問するなど押しつけ販売等、とんでもありません。どうぞご安心下さい。」と書いて、自分たちは怪しくないことを強調しています。そのおかげで怪しさ倍増ですが。

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実は札幌市白石区にも、同種の業者があります。やはり「針圧振」を販売しているのですが、企業名は「壮健針指導センター」。フリーダイヤルの設置、都内での無料体験会など、先述の「ふれあい健康支援センター」と同じなのですが、両者が同一企業であるという決定的な証拠があります。それは何かというと、新聞の折り込みチラシに、同じく「後でセールスに来るのでは?」という質問項目があることです。回答内容の文面まで、全て同一です。

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札幌市白石区には、他にも「日針健康指導センター」というのもあります。この業者の広告には「後でセールスに来るのでは?」という質問項目はありませんが、フリーダイヤルの設置、都内での無料体験会の実施などは、やはり共通しています。この業者は「シンアツシン療術師会」の会員だそうですが、同会では無料体験会に来られない人のための家庭訪問まで行っているそうです。

一般論として、得体の知れない商品を販売する業者は、何かトラブルが生じると、名前や場所を少し変えて事業を再開します。ボッタクリ風俗みたいなものですね。くれぐれもご注意ください。



山木


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