●更新日 11/15●

謎の中国人の女とデートしました
BOSS



誤解も解け、焼肉もたらふく食べたので大満足で店を出た。あとはこの状況を自分の彼女に説明したら終わりだ。彼女が疑ったら一緒にこの店に来て女に釈明させればいい。すると、店のほうから女が私を追いかけてきた。相変わらずの中国語なので何を言っているのかさっぱり分からなかったが、私を見る目が潤んでいる。よく見るとソニンに似ているかなりの上玉である。私の下半身は即座に反応した。

自分を捨てた男と私がウリふたつなのだから、私に行為、いや好意を持つのはしごく当然だ←自分勝手な解釈
私は片言の中国語で11時にここで待つ、と言ったらもちろん女は二つ返事だった。あとは隣の薬屋で栄養ドリンクを飲んで深夜11時を待つばかりだ。あと5時間が待ち遠しかった私は、やり場のない憤りを押さえ、ゲームセンターでボクシングゲームをやって興奮を鎮めた。チャイナドレスから伸びた白い足が瞼に焼きついて離れない。

あと15分で約束の11時だ。待ちくたびれてヘトヘトだった。渋谷の夜に小雨がぱらつきだした。私はドンキホーテで一本200円の安い傘を買って焼肉屋の前に佇んだ。そこへ

 

私の彼女が偶然通りかかった。


この話は嘘偽りでも何でもない。日記を休んでいた四ヶ月間で、最大のピンチだったのである。
私は、口から出そうになった心臓を必死で飲み込んだ。「あれ?何してるの?」と彼女は言った。私は、とにかくこの場を早く離れなければ!と思い、彼女の質問を無視して足早に焼肉屋の角を曲がった。彼女も私のあとをうまくついてきてくれた。が、
 

ガラッ


何と、その路地には焼肉屋の通用口があり、運悪く中国人の女が出てきて、私を見つけるなり

 

腕に抱きついてきた。

 

こんなことがあっていいのだろうか。まるでテレビのトレンディドラマじゃないか。←あくまでも自分を美化しようとしている
彼女は持っていたものを私の頭に叩きつけた。頭に鈍い痛みが走った。いや、それよりも何かぬめぬめして熱い。まさか、出血!?私は恐る恐る頭に手をやった。頭から全身にかけて吹き出る赤茶色の液体。脳みそ?そんなこたーない。もうめちゃくちゃ気が動転している。冷静になれ!!と自分に命じたが、無理だった。私は泣き叫びながら現場から逃走した。こうして、期待した謎の中国人とのデートは、ほんの数秒で終わりを告げたのである。

この物語は青梗菜のスープに始まり、フレッシュネスバーガーのトムヤムスープで終わった。