心霊スポット行脚
・・  怖がり探偵の
  心霊スポット行脚
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06. 帰らずの森

あれだけ嫌だと主張したのにも関わらず、私こと探偵Kは『心霊事件簿コンビ』として山木と一緒にやっていけ」ということが決定事項にされてしまった。
もう生きていくのが半分イヤになっていたりするが、あと半分はやっぱり生きていたいのでヤケクソで頑張ることにした。
それに山木一人だと前回みたいに悪霊に池に引きずり込まれることもあるし・・・。
(山木・註「まだ悪霊のせいにするか!」)

帰らずの森

千葉県F市に存在する森。 人の出入りを拒むかの如くに鬱蒼とした雰囲気。 まるで、迷い込んだ者は決して返さないと言っているかのようである。 実際、過去にこの場所では自殺と強姦殺人が起きており、老婆の霊が出るとも言われている・・・。

ファイル02.某大学裏 廃墟 みたいな"ブレア・ウィッチ・プロジェクトもの"かな?」
と行く前の日につぶやいたら...

山木「この前から気になってたんですが、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』って
   何なんですか?」

親切な私は「勉強になるから、明日までに絶対に見ておくように」と彼にビデオを渡しておいた。

翌日、「なにも夜の森に行く直前に、あんな映画を見せることないじゃないですかぁ〜」
と一日中、恨みがましい目をしていた山木と一緒に千葉に向かう。


写真1
森の中にて
ブレア・ウィッチ・プロジェクト風に撮影


例によって、我々の装備はマグライト一本のみ。 はっきりいって正気の沙汰ではない。
森はメチャクチャ広い。 街頭なんぞはもちろんなく、1メートル先が見えない。
闇に吸い込まれていくようである。聞こえるのは、山木と私の足音のみ。
しばらく行くと、ボコボコにぶっ壊された車を発見。


写真2
ボッコボコ
写真3
ベッコベコ


おそらく珍走団によるものであろう。
ここ数週間の間に、数々の修羅場をくぐってきた(無理やりくぐらされた)私としては、これぐらいのことでは怖さを感じなくなってきている。

山木「別に暗いだけですねぇ・・・ あんま怖くないなあ・・・」

山木もあまり怖がってはいない。そんな感じであるいていたら


写真4
山木「わぁっ!!」


うわっ、びっくりした。
見ると、何故かお地蔵さんがあった。
なんで、こんなところに。山木がゴクリと唾を飲み込んだのがわかる。
確かに不気味である。なんか背筋がゾワゾワしてくるような感覚・・・。

とりあえず、その場あたりの暗い森の写真を撮る。
漆黒の闇に包まれている為、ピントなんて全く合わないのだ。
無作為にいくつか撮ってチェックしていたら、白い影のようなモノが映った写真が・・・


写真5
右側の木の間に注目


K「・・・帰ろうか」
山木「・・・そうですね」

珍しく意見が一致した。とりあえず道路に出ようと、それまでの道を引き返すのではなく森を突っ切ることに。
そうして1kmぐらい歩いていたら...


写真6 写真7

いきなり神社が。しかも墓がズラーっと並んでいる。


なんで、神社とお墓がセットで出てくるんだ! 普通はないだろうが!!
もう怖い、というのを通りこして気持ちが悪くなってきた。
しかし、せっかく発見したからには、中に入って調査をしなければ、という探偵魂が二人を動かす。 いつになくシリアスな2人組になってしまっている。
はっきりいって冗談を飛ばしたり軽口をたたいたりする余裕なんて、もうなかった。

鳥居をくぐるとき、山木は脊髄にザワついたものが走ったという。
知らず、知らずの内に霊感体質にでもなったのだろうか?
しかし、この神社の気味の悪さは尋常ではない。
鳥居の奥は一本道になっており、周りは樹木しかないのだ。


写真8
そして、奥には祭壇があった。


なんでこんな造りになっているのだろう。
「これって、いわゆる呪術的な構造ってヤツじゃ・・・」
山木がつぶやき、周りの樹木を眺めていたようだが、突如!!

山木「うわあああああっ」



写真9

藁人形が!!!


釘で打ちつけられている。 全然シャレになっていない!
何か、見てはいけないものを見てしまったという恐怖感にとらわれてしまう。


写真10


もう二人とも必死でその場を後にした。
本能が、「一秒でも早く帰れ!」と叫んでいた。

大したオチもつけることができなくて申し訳ない。
今回は今までのシリーズの中で一番、それこそシャレにならないぐらい怖かったのだ。
もし・・・読者諸兄の中で、この森がどこだか解り、行こうと思うのなら昼に行くことをお勧めする。 夜は真面目に止めた方がいい。

( 電脳探偵・山木 & K )


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