3月の大震災で被災した東北への支援活動を展開してきた「ボールジョイント」というプロジェクトの掲示板で、騒動が発生したとの情報提供があった。  模型に関わる人々を中心に発足したもので、作品をオークションに出し、その収益を被災地に送るという計画である。報告によれば、総売上額は5,004,364円に達した。そこから諸経費を差し引き、2011年8月30日に4,305,439円が日本赤十字社へ募金された。  だが、それに納得できないという人々が続出し、掲示板が炎上。総売上額と実際の振込額との差が疑問視されたようだ。発端は、諸経費の内訳を公開してもらえないかという書き込みがあったことだ。すると、経費に関して様々な憶測が飛び交った。  その後、議論はエスカレートしていき、相手を挑発したり攻撃的なやり取りが展開されたりといった状況に。ところが、この件について主催者側からの説明がなされないままとなった。そのため、なぜ沈黙を守るのかと問う声が相次いだのだが、やがて掲示板は閉鎖された。公式HPでは、プロジェクト終了が閉鎖の理由であると説明している。  10月5日、プロジェクトの発起人の熊谷武彦氏に事情を尋ねた。「経費を差し引いた収益金を入れました、それだけです」という。説明を求める人々に対して主催者側からの回答がなかったことに関しては、「匿名の連中に答える必要はないと思っています」とのこと。 曖昧なまま立ち消えになったという意見に対しては、「曖昧ではないです、公表しなかっただけです」と述べた。当該の金額を振り込んだという事実を、実績としてネット上に残すことには興味がないという。振り込んだ時点で全て完結したとの認識から、掲示板を削除したそうだ。 本件は完結したと考える主催者と、説明を求める人々の間にある認識の隔たりを埋めることは、ほぼ不可能に近いように思われる。 高橋 
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