●更新日 03/03●







探偵流「酔拳」





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この仕事(探偵)を長く続けていれば、海外に行くことも少なくない。
私が入社約2年目の頃、とあるアジアの国で初めての海外調査があった。

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目的は浮気調査。
我々は便の関係で、対象者達よりも数時間遅れて現地のホテルに到着した。
そこはとても立派で有名なホテルだった。

チェックインを済ませ、ロビーを見渡せるラウンジで張り込み開始。
一緒に来た代表は早速ビールを注文している……。
大丈夫かな……、この人は……呑気だなぁ……。

張り込み開始から数時間、未だに対象者はロビーに現れない。
もちろん部屋番号も分からず、この時点でホテル内に居るかどうかも分からない。

代表はというと……、ビールを数杯飲んだ後、ホテルの女性係員に近づき、鼻の下を伸ばして仲良く喋っている。

……。
なんて頼りない……。

我々の滞在日数はごくわずか……。
せっかく海外に来たからには、それなりの結果を出したい。
せめて部屋が分かれば……。



やっと戻ってきた代表。

「何やってるんですか、自由過ぎますよ」
「ごめんごめん、でも部屋番号わかったよ!」

「えっ、ほんとですか!? どうやって?」
「さっきの女性はマネージャーで、結構偉い人らしいんだ。仲良くなっちゃった! あはは」

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その後の調査は言うまでも無く、大成功で幕を閉じた。
依頼者にももちろん満足していただいた。


後日、代表に聞いてみた。
「最初から聞き出す狙いだったんですか? 英語喋れたんですか?」

「日本語だよ、日本語。あとは気持ち、気持ち♪
いやぁ〜、あんまり目が合うから話をしてみたら結構打ち解けちゃって……。
それとなく聞いてみたら、わざわざフロントに聞いて教えてくれたのよ。
お酒の力ってすごいなぁ〜」


「ま、これが探偵流『酔拳』だな!」



………。



ガルエージェンシー池袋駅前



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