●更新日 09/22●


【監禁】バカ過ぎ! 借金まみれ男の哀れな顛末【拷問】(1)


これから述べる話は、ある頭の悪い駄目男と、その男を追い詰める若者の、2人が中心の話である。
名前は仮名ながらも、脚色はほとんど無しの実話……ということを踏まえて、読んでいただきたい。

T氏、27歳……職業・塗装工。「中学時代、喧嘩で3人を植物人間にした」等、「悪の武勇伝」を武器に後輩を従わせる、会社トップの職人だ。


上下関係がしっかりしているのが塗装工の仕事


ある日、会社に18歳の新人H氏が入ることに。Tは「ナメられてはいかん!」と、髪に紫のメッシュを入れ迎え撃とうとするが、現れたH氏は、金髪オールバックで 強そうな風体……

TはH氏を仲間にしようと画策。1つ年下の26歳の後輩をイジメることで、H氏の気持ちを取り込む計画を立てる が、H氏は「イジメ」行為が嫌いだったため、空振りに……

自分が従わせている後輩とH氏が仲良くなるのに腹を立てるが、自分より頭が良く、仕事ができて、おまけに強いH氏の前では、なすすべがなかった。
※一応、会社ではTが最も先輩という立場なので立ててはもらうが、実質最も仕事ができるのはH氏という状況。

Tは車マニアで、免許も無い頃から100万の車に200万の改造費をかけていた。
もちろん全て借金。しかも金は彼女に借りさせて……

当然のように生活費は足りなくなり、借金は雪ダルマ式に増えていく。


内装などもフルにいじり、総額300万円超……


26歳の後輩からも「友達が入院して金が必要」などと嘘をつき、日常的に借りては返済しない。
そのうち、「後輩の金は俺の金」と、因縁をつけて巻き上げるようになった。
そんな状況にH氏がTに疑いを持ち、色々探りを入れ、後輩もおかしなことに気付きはじめる。

焦ったTは、後輩とH氏の悪い噂を取引先に流し、会社から追い出そうとするが失敗。この時点でTは30歳、H氏21歳。仕事の経験を積み、能力も高いH氏が会社から抜けるのは困る状況だったのだ。

Tの借金は地獄化しており、家賃をまともに払えないのは当然。携帯が止まってはキャリアを替え、昼食代もタバコ代も余裕が無い状況。会社への前借りも70万円に増え、社長にも怪しまれてくる。



カードの支払いもままならなくなってくる


そんなTを哀れんで、H氏は昼食代などを貸してやるようになった。
TはそんなH氏を「カモ」と認識して馬鹿にし、言ってはいけない話を持ちかける。

「友達が闇金してんだけど20万投資しない? 1ヶ月3万の10回払いで。10万は儲かるよ!」

つまり自分が20万を借りたいだけなのだが、その言葉でH氏は切れた。
「嘘つけば借りられると思ってんの? 正直に言って! 答え次第じゃ何するかわからんよ」
H氏は、Tの前借りのことなど全て知っていた。そして、Tの性質にも気付いていた。

武勇伝の「喧嘩で3人を植物人間に」をはじめ、借金の理由である友達の入院、その他どうでもいいことなど、自分を大きく見せる「ウソ」が山ほどあった。

そう、Tは重度の虚言癖だったのだ……



つづく



梅宮貴子



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