●更新日 02/27●


暴れる男vs探偵×12(後編)


逆恨みから退職した会社ばかりか、その取引先にまで嫌がらせをする「大橋 徹」氏。(仮名)
その証拠を掴もうとするが、広い行動範囲と露骨な警戒心のため調査は難航する。
私達は仲間達を呼び集め、物量作戦を展開。
総勢12人の探偵が集結し、徹氏の尾行がはじまった。
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車で走り出してからも徹氏の警戒行動は続く。
バレないように。見失わないように。細心の注意を払いながら追いかける探偵たち。
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しかし途中、おかしなことに気付いた。
懸命の尾行で気付くのが遅れたが、よく見ると我々以外の車両が何台も尾行に加わっているのだ。

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(別の探偵社か?)

気にはなったが、今はそれを確認しているゆとりはない。

その後、徹氏は会社から少し離れた場所に駐車。
車に載せていたビニール袋持って、会社のフェンスを乗り越え、敷地内に入っていった。

そして、ここで私達「尾行班」「待機班」が合流。
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調査車両が会社の周囲をビッシリと取り囲んだ。

何も知らない徹氏は、敷地内でやりたい放題に暴れまわりはじめた。

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ゴミ箱蹴り倒しては散らかし、柱には落書きし放題。

そして、手に持っていたビニール袋に手を突っ込み、中味をあちこちに投げつけはじめる。
中身はなんと生卵。
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そこらじゅうで生卵が割れて汚れる。

徹氏は計4パックの卵を投げ終わり、来た時と同じくフェンスを乗り越えて帰っていった。

そのいやがらせ行為は、総勢12人、計12台のカメラによって一部始終を撮影された。
証拠としては十分すぎるほどである。

報告書を作成し警察署へと向かう。
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刑事さんたちは、報告書のあまりの出来の良さに驚きつつ、すぐに逮捕状を用意してくれた。
その時、報告書を見ながら刑事さんが一言。

「ところで、この時、私達も尾行していたんだけど、気付いたかい?」

徹氏を尾行していた、私達以外の車両の謎もとけることとなった。
私の上司が懇意な警察関係者に前もって事情を話しており、ことの成り行きを心配した刑事さんは、私達にまぎれて尾行に加わっていたのだった。

こうして、異例ずくめの調査作戦は幕を閉じた。
その後、風の便りで、徹氏が自宅で逮捕された事を聞いた。
依頼者からは感謝され、警察からはお褒めの声をいただいた。
探偵の仕事は、全て人の為の仕事だと感じた事案だった。今もその気持ちを忘れずに日々頑張っている。



愛知の探偵



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