●更新日 12/03●


男色天国ニッポン


日本ほど男色に寛容な国は無い。
ただし、日本においての男色とは同性愛のことではなく、ほとんどがバイセクシャルだ。
日本にやってきた宣教師達は、この土地のあまりの性の乱れに驚いたという。

こちらは1321年『稚児之草紙』より。


日本で最も男色が盛んにおおっぴらに行われるようになったのは、院政時代になってからと言われている。
藤原道長がごとく天皇に娘を嫁がせることで外戚として権力を振るうのではなく、自分自身が院の相手になってしまえばもっと話は早いわけである。
そんなわけで権力を得る手段として身を投げ出したという・・・・・・。
日本人ってすごい。


戦国時代の男色も有名である。
武士たるもの、男色を行うのが当たり前。男色は武士の嗜みだったのだ。
バイセクシャルじゃないほうが武士としてけしからんという時代。
織田信長だって上杉謙信だって武田信玄だってもちろんバイセクシャル。
サムライ魂ってすごい。

サッカー日本代表チームをサムライとかもう言えない。

そんな中、農民出身である豊臣秀吉だけは決して男に興味を示さなかった。
女にしか興味を示さない秀吉を心配した近臣たちが、評判の美少年を秀吉に引き合わせたことがあるという。 (つーか心配するとこはそこなのか)
すると女好きの秀吉もさすがに感じ入り、その美少年を自室へ呼び寄せた。
やがて部屋から出てきた美少年に、近臣たちは「どうであったか?」と尋ねると、彼は一言。


「お前に姉はいないのかと訊かれました」


・・・やっぱり平民にとって、武士の特殊な考え方というのは理解しがたかったらしい。


そしてあの日本が誇る"歌舞伎"も、男色の温床だった。
江戸時代初期の「歌舞伎」というのは、前髪を剃り落としていない少年たちが演じる若衆歌舞伎のことだった。


若衆歌舞伎の絵。確かにどっか艶かしい。

ところが売色の目的を兼ねる歌舞伎集団が横行したことなどから禁止され、現代に連なる野郎歌舞伎となったのである。

1687年は『男色大鑑』なんていう本まで出版されている。作者は井原西鶴。
男色についての様々なエピソードが描かれている・・・というなんだかすごい本。




冊数からして現代の腐女子の情熱に負けるとも劣らないね!



そんなわけで新宿2丁目の皆さんは決してマイノリティではなく、1000年に及ぶ日本の伝統を表現している人々なのかもしれない。
日本ってすごい。




ガル探偵学校



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