性なる人々(3)・儀式
クローン・ベビーや性の解放で話題になったラエリアン・ムーブメントが「トランスミッション」を開催すると聞き、潜入してみました。
「トランスミッション」とは自分のDNAを、人間を創った異星人達(エロヒム)のコンピューターに記憶させる、ラエリアン版「洗礼」のような儀式です。
会場は13階の大きな宴会場で100人以上の会員達がおり、美女達が華を添えています。
彼らによれば4月第一日曜日であるこの日は、「エロヒムが人類を創った日」でとてもおめでたい日。
「トランスミッション」希望者は書類にサインをし
「この世に霊魂、神は存在しない。人間は神でも進化でもなく科学によって創られたことを認める」
「ラエリアン・ムーブメントの指導者・ラエルが最後のメッセンジャーであることを認める」
「特定の宗教団体に所属している場合は退会する」
ことをしなければいけません。
そしてガイドと呼ばれる「神父」のような人が、水をつけた手を希望者の眉間の辺りに数秒当てて終わり。
眉間の辺りには、彼ら曰く「一番正確な遺伝子情報がある」そうで、波動で宇宙にあるエロヒムのコンピューターに情報を登録します。
こんな方法で本当にそんなことが可能なのか聞くと
「エロヒムは私たちより2万5千年進んだ文明を持っているので可能です」
そして、「トランスミッション」を受けた日から死ぬ日までにした行いによっては
「死後『不死の惑星』で永遠に生きることができます」
その後、モデルのような韓国人美女会員が登場しました。
彼女は元々精子だった自分達が、1億分の1の確立の競争を勝ち抜き、卵子と一緒になり生まれてきたことが、どれだけ尊いことかを話し
「私が卵子だと思って、精子になったつもりで来てみて下さい」
すると、精子の姿を真似た男性達が一斉に、卵子に扮した彼女に殺到します。
1位は50代くらいの白髪の男性で、20代、30代の男性は惨敗。
日本の少子化が進むのも、ある意味納得です。
リ・コウジ
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