●更新日 04/11●

パチンコ業界、ゴト事情に迫る! 2


前回はゴト師のAさんと対談しました。しかし、ゴト師たちの現状は厳しいようですが、中にはそれで稼いでいる人もいます。

今回は、その方達に取材をしました。

パチンコ業界もゴトに対する意識や、セキュリティ高性能化、5号機の登場などによって、ゴトがやり難くなっていると聞きますが、まだゴト師を続けている人はどういう手法を使っているのでしょうか?

それでは、どうぞ!

※5号機とは、体感器を使ってのゴト行為が難しいのと、出玉が少ないので打ち子にも向かない機械のこと。体感器は性質上、当たりコマを何度も叩くので、それによって店が解るセキュリティなどが導入されている


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昔からよく聞くでしょ? 「打ち子」「サクラ」

どれも同じようなもんだけど。今はそれを雇うのが大きく占めているね。

「設定打ち子」に関しては言わなくても解ると思うけど、一番出る設定を打つって奴。これは内部関係者、特に設定師って呼ばれる奴らと組んで、一番いい設定を教えて貰うの。内部関係者って、まぁ店長とか幹部クラスが多いけど、ゴトは大抵グループでやるから、そいつらと繋がりがあって聞いているんだよね。

夜の内にはだいたい設定決まるから、後は打ち子を朝から並ばせて台を取らせる。打ち子が出した分は投資した分と給料を打ち子に渡して、純益を内部関係者と俺達で分けるんだ。分け前は相手との契約で変わるから、「これだけ貰える」と一概には言えないけど。何より安全性が高いのがいい。

―でも、万が一打ち子がバレたり、負けてしまった場合は?

バレるのは良くないな(笑)

でも店側と組んでるから口裏合わせてくれるし、「設定」やっている分には捕まる心配もない。負けた場合でも、日給制でやっているのが大体だから、打ち子が負けても投資分と給料は渡すの。だから、出なきゃ俺達が損する。もちろん決められた台が他の客に取られた場合は論外だけど。


―それだとあまり安定していないように思われるんですが?


いくら設定良くても負ける時は負けるからしょうがないよ。でも、一番いい設定ってやっぱり勝率も高いわけだから、そこは動員数でカバーする。至極単純な話、一つの店に3人入って2人が負けても、一人が2人分の負けと3人分の給料以上勝てばいい話だから。勝率高いってことは、負ける確率が低いってこと。それに打ち子の仕事は一回二回じゃないから、長い目で見るとプラスになっていくわけ。


―打ち子やっていて大変なことは何ですか?

やっぱり、人かな。同じ人を何度も同じ店に通わせているとどうしても常連に怪しまれてくるし。かと言って適当な人を連れてくるわけにもいかない。俺らの下で忠実に働ける人が今一番必要かな。

打ち子が入ってるって事がもしばれても、次に行かせる際は別の人を入れたり、その辺は巧くやっているよ。でも、パチスロ業界の流れが現在は斜陽だから、この商売も長くやっていけるかなぁと思うことの方が最近は多い。



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現実に打ち子は存在します。

ゴト師と癒着している内部関係者の小遣い稼ぎなどに当てられているので、発覚し難いだけ。打ち子が出した玉に寄せられて人が集まり、別の客も台に金を使うことになるから、収入は安定するように外からは見えます。

しかし、一般客側からすれば、自分の金をゴト師と店に取られているわけですから、打ち子に対する気持ちはとてもイメージが悪いことでしょう。

だからと言って、なくらない。

これも、イタチごっこなのかなぁ・・・と。



山木


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