●更新日 04/06●

アニメの“あのセリフ”を英語で言ってみる 〜ガンダム編〜


さて、好評かどうかイマイチよくわからないこの企画も遂に4回目。
今回のお題は日本が世界に誇る名作、「機動戦士ガンダム」です。
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余談ですが、アメリカで「ガンダム」といえば、SEED、Gガン、ガンダムWの人気が群を抜いており、ファーストガンダムの人気は全くと言っていい程ありません。
テレビ放映も途中で打ち切りになったくらいです。
日本語と英語訳を比べる為にDVDを買ってみたところ、英語吹き替え版しか収録されていなかった事からもその人気の無さ振りが垣間見れました。(通常は日本語オリジナルと英語吹き替えの両方が収録されています)
おかげで聞き取りの為に何度同じシーンを見返した事か・・・。
まだまだ英語を勉強中の身である為、間違えている箇所がいくつかあるかもしれませんが、ご了承ください。
それでは英訳、いきまーす!





という訳でまず最初は「アムロ、いきまーす!」からw
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出撃の度に使われていた感のあるセリフですが、場面によってGO!だったりAmuro,launch!だったりと色々な形に訳されていました。
個人的にはlaunchが一番無難な訳し方だと思います。

もう一つアムロのセリフをご紹介。

「殴ったね! 親父にもぶたれたことないのに!」

このセリフ、有名ですが実際は続けて言ったわけではなく、間にブライト艦長のセリフとかが長々と入ってるんですよね。
なので英語版もこのセリフに該当する箇所を抜き出してみたところ・・・

You shouldn’t have hit me! Not even my own farther hit me before!

このようになりました。
最初のセリフは「あなたはボクを殴るべきじゃない!」という意味ですが、艦長に対して何様のつもりなんでしょうか、英語版アムロは。


今度は第二話でセイラさんがカイ・シデンに使ったこのセリフ。

それでも男ですか、軟弱者!

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英語版ではCowards like you who are only looking out for themselves should be left here on Side 7!となっています。 意味は「貴方のような自分自身にしか気を配れないような人間は、サイド7に篭りっぱなしでいなさい!」
複数形になっているのは「もし貴方みたいな臆病者が他にもいるなら・・・」というように仮定の意味も含んでいるからなのですが、それにしてもキツイ言い方ですね〜。
こういうセイラさんもありと言えばありですがw


最後は赤い彗星ことシャア・アズナブルのセリフを2つ程。
あ、ちなみに「赤い彗星」はRed cometという訳になります。

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1つ目の訳は第一話のラストシーンより。

認めたくないものだな。自分自身の若さ故の過ちというものを

Nobody ever likes to admit to mistakes due to his own youth.
訳されるとこのようになります。
日本語訳も「誰も自身の若さの為に過ちを認めるのは決して好きではない」となり、原作に忠実な素直な訳だと言えます。

では次、原作に忠実ではない訳を第三話からご紹介。

モビルスーツの性能の違いが戦力の決定的差でないということを教えてやる!
これがオリジナルのセリフ。
そして英語版ではどうなったかというと・・・
I'm gonna teach you that your mobile suit has its limit, my friend. When it goes up against the Red comet!
日本語訳は「お前のモビルスーツにも限界があるということを教えてやるよ、マイ・フレンド。赤い彗星と対峙した時だ!」


キモッ!!


マイ・フレンドとかアムロに言ってる!
自分で自分の事赤い彗星って自信満々で言ってる!!
つか、合ってるの「教えてやる」だけじゃん!!!

この英語版のシナリオ書いた人間がどうしてこのような訳にしたのかは知る由もないですが、それでも少しでも作品の背景や各キャラの性格を把握していればこのような訳にはしないはずです。
もちろん、尺の都合やシャア役の声優さんのアドリブでこうなったのかもしれませんが、それにしたって「マイ・フレンド」はないだろうに・・・。
作品に対する愛情不足。
これもファーストガンダムがアメリカでコケた理由の一つでしょうか?



John Doe


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