●更新日 01/26●

悪徳ペットショップに反論する


1月24日の「探偵魂」掲載記事「悪徳ペットショップ(?)潜入!」。この記事では、取材時にペットショップ内で1羽のインコが死んでいるのを発見したことを記しました。そのことを店員に指摘すると、店員の答えは「病気ではなく、他の鳥にいじめられて死んだ」というものでした。本当でしょうか。

この記事に対して、セキセイインコを長年飼育しているという愛鳥家からのメールが来ました。上野動物園の職員に指導してもらって以来20年近く飼育経験があり、正しい飼育方法についてよくご存知の方のようです。頂いたメール内容を要約すると、前回の記事で扱ったペットショップの飼育環境には、以下の点で疑問があるとのこと。

悪徳ペットショップ

前回の記事に掲載した画像を、もう一度見て下さい。第一に、手前の止まり木に注目。止まり木に大量のフンが付着しているのを確認できます。これが、インコが病気になる大きな原因の一つだそうです。表面にフンが付着した状態の止まり木の上にいるということは、人間ならば一面がゴミだらけの絨毯の上で生活しているようなものです。

第二に、籠内の掃除について。画像のインコは主に粒餌を食べる種類ですが、このインコが病気にならないような衛生状態を維持するには、目安として1日おきには止まり木を中心に掃除する必要があるそうです。たとえ数日おきにでも掃除しているとすれば、止まり木にこんなにフンが付着しているはずはないといいます。

第三に、上記のような衛生状態の店が、「うちの店に病気の鳥はいない」と断言できるのか。インコも元々は野鳥なので、自然界で天敵に襲われないように、自分の体が弱っていることを隠す習性があるそうです。読者曰く、「病気などによるインコの衰弱は、ペットショップの人でも見抜けないことがあるくらい判別が難しいことも珍しくないから、要注意です」との助言が上野動物園の職員からあったとのこと。

第四に、「他の鳥にいじめられて死んだ」という店員の説明については、「これは絶対に嘘だと断言できる」とのこと。理由は、インコに限らず他の野鳥も、敵対する相手や相性の悪い相手に対して、死に至らしめるまで攻撃することなど無いからです。威嚇して相手が引き下がらないと攻撃を仕掛けるとしても、せいぜい浅い傷を負わせる程度です。

つまり、「他の鳥にいじめられていた」という店員の主張が仮に本当だとしても、その結果として鳥が死んだということは、以下の二つの可能性のいずれかでしょう。傷ついた鳥を店がそのまま放置していたために、傷が悪化したか、繰り返し相手から傷つけられた。あるいは、店で販売している鳥の状態を長期間確認していなかった。「他の鳥にいじめられて死んだ」と言うことは、店員自らが店の飼育環境の劣悪さを証言したことになります。

手頃な価格で販売される種類のインコほど、店としては飼育環境のコストを低く抑えたいので、管理が疎かにされることが多いといいます。ペットブームや高価なペットばかりが大事にされがちな昨今の傾向のもたらす弊害は、こんな場面にも見られるようです。



山木


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