●更新日 12/13●

クリスマスは統一教会の勧誘にご用心!(前編)


クリスマスも間近になり、各種イベントが目白押しですね。この時期は、カルト宗教が1年の内で最も活発に勧誘を展開するということはご存知でしょうか。

特にキリスト教系のカルト宗教は、クリスマスに便乗して各種の企画を行います。中でも有名なのは、統一教会の偽装サークルによるゴスペルコンサートや、各種のイベントを組み合わせたクリスマスパーティーなどです。探偵ファイルでは、これまでも統一教会の偽装団体の手口を度々紹介してきましたが、今回はその最新情報も交えてお届けします。

統一教会の偽装サークルは、キリスト教系の大学に限らず、あらゆる大学に存在します。例えば、キリスト教系ではない法政大学では、韓国の社会や文化を題材とした統一教会の偽装サークルが、以前からゴスペルコンサートをクリスマスの時期に行っていました。このような場合、大学側も当然彼らの動きをチェックして対応するわけですが、なかなか難しい面もあるようです。最も一般的なのは、偽装団体であるかどうかが把握できていないまま、企画を行う会場を提供してしまう場合でしょう。

厄介なのは、偽装サークルである可能性はあっても、実際に勧誘活動している場面を確認しない限りは会場の使用を拒否できないという場合です。その理由とされるのは「信仰の自由」で、統一教会だから使用許可を出さないというわけにはいかないとのこと。とはいえ、悪質な勧誘を繰り返してきた経歴があること、実際にそうした勧誘を目的に結成されたサークルであることから、「信仰の自由」を理由に会場の使用を許可することは正しくない、との判断もあります。

このような判断は、統一教会の危険性に敏感な、キリスト教系の大学の方が顕著であるようです。青山学院大学や上智大学などの、都内の有名キリスト教系私立大学では、かつて統一教会の偽装サークルが乱立し、クリスチャンの学生もそうでない学生も洗脳されて、多くの被害者が出ました。そのことから、大学側が統一教会の偽装サークルへの警戒を強め、学生にも関連情報を積極的に提供してきました。

例えば、キリスト教系の大学では入学時に、キリスト教に基づく大学の方針についての説明があるのですが、そうした説明の際に、統一教会をはじめとするカルト宗教の見分け方について説明したり、偽装サークル名の一覧を配布したりしています。初めてキリスト教に触れた学生は、この宗教についてよく分からないまま、統一教会の巧妙な勧誘によって洗脳されてしまうことがあるからです。また、クリスチャンの学生も、統一教会の特殊な教義に触れ、従来の自分の信仰内容との違いに衝撃を受けて、統一教会にのめりこんでしまうという場合が少なくないとのことです。

大学側の努力もあり、偽装サークルはこのところかなり減少傾向にあったのですが、つい最近になって、また徐々に活動が活発化してきているようです。特にこのクリスマスの時期に、各種の活動が展開されているとのこと。探偵ファイルでは取材の結果、その一例について、具体的な情報を得ることができました。後編では、その詳細をお伝えします。




東京大学の統一教会偽装サークルのHP



タカハシ


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