●更新日 10/11●

テレクラ店員の憂鬱


テレクラというと過去のコミュニケーションツールと思われがちだが、店舗数こそ減ってはいるが、まだまだ根強いファンに支えられて残存している。
今回は、そのテレクラで働く人々の話である。

まずは、チェーン店系で働くAさん(29歳)

待遇面はどうですか?
「ウチの場合はHPで募集していたり、長いことスポーツ新聞に求人を出していたりしていたので、待遇はまずまずですよ。2交代制で日給1万円以上は保証されてる。 源泉されたり、寮に入ってたりするとそれなりに引かれるけど、そんなの当たり前ですから」

Aさんの店は9:00〜21:00までが早番、21:00〜9:00が遅番。
早番はたいがい店長クラスで、新人や遊軍が遅番に当たる。
早番は前日の客数の報告や入金なども任されているという。
きついことといえば、基本的に勤務は一人体制なので、電話が鳴り続けたりするとパニくったり、逆にヒマな時に眠くなるのが大変とのことだ。

これはマズイと思ったこととかありませんか?
「どうしても1ヶ月の中で鳴りが弱い日とか、1日の中で鳴りが弱い時間帯があるんですよ。そんな時にお客さんから“料金を返してくれ”なんて言われると困っちゃいます。あらかじめ『今日は鳴ってないですよ』なんて口が裂けても言えないですから」

そんな時には


「こればっかりは“運”なので店側としては、どうすることもできないんですよ。ヤラセを雇っていれば別ですけど」


と言って丁重に謝り「またの御来店をお待ちしています」というフレーズで締めるという。
それでも納得がいかなくて、大声を出したり暴れようとする素振りをするならば、すぐに警察を呼んで対処するという。
そんなことは、まずないそうだが…

それよりも、友人と休みが合わないのが悩みだとか。


写真
まだまだテレクラは死んではいない(写真はイメージです)

一方、個人経営の店で働くBさん(25歳)の場合は、

労働時間はどのくらいですか?
「開店の11時から閉店の夜の12時まで働いています。週イチ休めればいい方かな。これでも今は規制でティッシュが配れないから、そのバイトの管理がなくなっただけでも楽になりましたよ(笑)」

Bさんは、こうしてほとんど休みもなく働いて月給は20万円弱。


「それでもいいんですよ。今はほかでもイイ仕事ないし。それよりもウチの店は常連サン同士が仲良くなったりとアットホームな雰囲気なので“オレんとこの会社に来いよ”と誘ってくれるお客もいるんですよ。いざとなったら、そこに転職するのも悪くないかな、と考えることもありますね」

ただ、そんな家族的な店だからこそのトラブルもあるという。

お客さん同士でイザコザはないんですか?
「電話してきた女性と実際にお会いしたお客のCさんが、そのコをえらく気に入りまして“もう、ほかの男と会うなよ”と約束したらしいんですよ。でも、簡単にはやめられませんよね(笑)。2〜3人と会ってエッチしたらしんですよ。それを耳にしたCさんが激怒して大変だったんですけど、耳にするということはCさんも相変わらず店に来ていたわけですから(笑)」

修羅場になる寸前にテレクラ店のオーナーが間に入って、事なきを得たのだが、その後は例のコからのコールには誰も相手にはしなかったそうだ。


システムが構築されたチェーン店、アットホームな独立店。
それぞれに「いいところ」はあるようである。

ただし、業界全体が縮小傾向にあるので、辞めていく(辞めざるをえない)仲間も多いそうだ。



ラージ・デイブ


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