●更新日 09/09●
家出の嫁を探して!!
今回は行方調査の話。
依頼人は銭湯を営む老夫婦。依頼内容は『突然いなくなった息子の嫁を探してほしい』というもの。
早速、老夫婦の息子Aさんに、嫁である佳代さん(仮名)の情報を聞いた。
Aさん「たぶん伊豆の温泉街で働いていると思います 」
伊豆の温泉宿をくまなくあたったが、それらしき人物は出てこない。
Aさんにそう報告すると
Aさん「友人が、上野の飲食店でみかけたというんですが」
上野の飲食店を探し回ったが、またしても見つからない。
再び報告すると今度は
Aさん「妻は、英会話学校の○○に通っていたので、そこなら何かわかるかも」
というので、調べたが、生徒の名簿に名前はなかった・・・。
『何かおかしい』そう直感し、Aさんを呼び出して探ってみることにした。
「奥さんの友人は?」「昔の勤務先は?」
いくつか質問してみるも、Aさんは何を聞いても歯切れが悪い。
仕方なく話題を変えると、
Aさん「本当は 佳代を探してほしくない」
・・・え??
Aさんによると、
佳代さんは夜な夜なセックスを求めてきて、断ると寝かせてくれない。
それが辛くて、このまま別れたかったそうだ。
結婚自体、本当はしたくなかったのだが、佳代さんが強引に話を進めてしまったという。
そんなこととは知らない両親は『明るくていい嫁だ』と感心していたのだった。
この場合、Aさんから、本心を両親に説明してもらうのが1番良い方法なのだが
「それは出来ない」と断られてしまった。
こちらも調査費を貰っている以上は、結果を出さなくてはならない。
とりあえず、佳代さんの実家を張り込んだ。
張り込みから2日後、外出した母親を尾行。
すると、佳代さんの居所が解った。
実家から程近いアパートで暮らしていたのである。
急いで老夫婦に報告。老夫婦は車で駆けつけ、
「元気でよかった。何か嫌なことがあったら直すから戻ってきて。」
感動のご対面の背後には、私を睨みつけるAさんの姿が・・・。
私は、余計な説明をすることなく、その場を立ち去った。
女探偵ノゾミ
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