●更新日 08/28●

洗剤も凶器!?新聞拡張員の裏技


Aさんはかつて、ある新聞拡張団で拡張員をしていた。
新聞拡張団とは、もしB新聞社の専属ならB新聞の勧誘を行う営業組織。

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▲イメージ

拡張員の仕事はビール券や洗剤を手に一般家庭等を訪ね、先方と新聞の購読契約を結び購読者を増やすこと。
給料は歩合制なので契約を取らなければ高収入を得ることができず、団長(拡張団の代表)などからも辛く当たられる。
そこで、いくつかの『裏技』を使う者も中にはいるという。
その一つが

『恐喝勧誘』通称『喝勧』

標的は独身男性。
Aさんが同行した、ある拡張員はチャイムを押し

「すみませ〜ん。お待たせしました〜」

身分は名乗らず妙な挨拶を低姿勢でする。

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そしてドアを開けた住人の男性が弱そうであれば、いきなり洗剤を投げつけ

「お兄ちゃん、3ヶ月でいいからさ」

このように相手を萎縮させ契約させる。
非常に悪質な方法だが

「(拡張団の)上の連中は契約さえ取ってくれば、こっちがどんな方法を使おうと注意しませんでしたよ」

しかしAさんがいた拡張団は拡張員の『喝勧』を黙認はしても、拡張員が逮捕された場合、責任を取ることはしないという。

当時20代前半だったAさんは『喝勧』ではなく苦学生を装い契約を取っていた。
そしてもう一つ、こんな方法も。

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「相手は断るとき「ウチは『○○新聞』取っているから」とよく言うんですが、そのとき相手が『聖教新聞』と言ったら、創価学会に興味があるフリをして「『聖教新聞』を取るので、ウチの新聞も取って下さい」って言うんですよ(笑)」

勿論相手に本当の住所は教えない。

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このようにしてAさんは月最高90万円稼いでいた。
しかし、「人を騙して契約を取り金を稼ぐ」という罪悪感から数ヶ月でこの仕事を辞める。

最後にAさんは、拡張員の強引な勧誘を防ぐ方法を教えてくれた。

「身分を名乗らない人が来たらドアを開けない」

『喝勧』をしてくる悪い拡張員も、実際はドア1枚あるだけで何もできなくなる脆い連中なのだ。



リ・コウジ写真


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