●更新日 08/05●
人が最後に乗る車
多くの人が最後に乗る乗り物。
なのにあまり知られていない乗り物。
それは…
霊柩車
誰もが知っている霊柩車だが、一体どんな車なのだろうか?
“人が最後に乗る車”霊柩車について(社)全国日本霊柩自動車協会に取材を試みた。
まず霊柩車の起源 に関して。
昔、遺体はカゴで運んでいた。
それが神輿のような『輿(こし)』、リヤカーのような『棺車』へと変わっていき、大正7年から自動車つまり現在の『霊柩車』になる。
また、霊柩車が登場した当時はなんと『霊柩電車』もあった!
▲故美空ひばりが乗ったものと同型の霊柩車(宮型)
霊柩車の特徴である車体に載せた『輿』は明治時代の『神仏混合』の影響で特に宗教的な意味はないとのこと。
▲運転席は市販車と同じ
霊柩車は市販の車を改造
「車体を切って『輿』を載せるのですが、『輿』の部分には彫刻、飾り等様々な職人の手が入る為、一台作るのに約半年かかります」
値段は高いもので約1500万円!
寿命は大体7〜8年。
気になる(?)、人が最後に乗る部分、すなわち棺を入れる『輿』の内部にも彫刻が施され、綺麗に作り込まれている。
なんだか天国に行けそうな気がしてくる雰囲気。
このような輿を載せたタイプの霊柩車は『宮型』と呼ばれているが、他にも『洋型』、『バン型』、『バス型』がある。
▲故hideが乗ったものと同型の霊柩車(洋型)
最近はシンプルな『洋型』が人気とのこと。
しかし『宮型』のような霊柩車は海外になく、まさに日本独特の「動く伝統工芸品」といえる。
更に宮型霊柩車は注文生産なので、デザインも葬儀会社によって違う。
一台一台に葬儀会社の想いが込められているのだ。
街で霊柩車を見ると、遺体を乗せていることから「不吉なものを見てしまった」と思いがち。
『親指を隠さないと親が死ぬ』なんて迷信もある程。
でも、こんな霊柩車を見たら、親指を隠すことも忘れ見入ってしまうかも。
ドラゴン!?
リ・コウジ
(撮影協力 東礼自動車株式会社)
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