●更新日 08/01●
10円喫茶
うだるような暑さ。
外にいると、喫茶店に入って何か冷たい飲物でもと思 ってしまうこの季節。
『10円喫茶』
という看板を見た事がおありだろうか?
都会に多いこの看板、大抵は1軒だけでなく、数件同じような『10円喫茶』が並んでいる。
「ええ〜っ! コーヒーが10円!?」
と喜んでお店に入る・・・なんてことしたら、とんでもないことになってしまうのでご注意を。
今回『10円喫茶』の元経営者であるA氏との接触に成功。
インタビューを行った。
知らない方のためにご説明。
『10円喫茶』は普通の喫茶店ではなくポーカー賭博のお店である。
つまり『10円喫茶』とは『10円でコーヒーが飲める店』ではなく『ポーカーの最低の掛け金が10円のお店』なのである。
「中は普通の喫茶店のような感じですよ。ただそこに、ゲームセンターにあるようなゲーム機を置いてあって、それでポーカーをし てもらうんです。」
実はこの『10円喫茶』では、コーヒー10円どころか、飲食は無料だという。
「客をね、ずっと店に留めておく為なんです。長く居れば居るほど、客が使うお金も増えますから 。」
客層は水商売や風俗店勤務、中小企業社長、ヤクザ、アジア系の外国人等が中心。
もともとカネの出入りが激しい連中が多いから、皆1回来れば数十万を使う。
▲フルーツ台と呼ばれるもの
「開店当初はゲーム機を操作して、ワザと勝たせたもんです。勝った興奮を植えつけてリピーターにする手 口です。口コミで『あの店は勝てる』という噂も広がり宣伝にもなりますから、一石二鳥ですよ。」
コンピュータ制御のゲーム機であるから、ボタン一つでカードが揃う確立を変えることができる 。
「ゲーム機の中には、警察の摘発を防ぐ為に、遠隔操作でポーカーゲームから普通のゲームに変えることができるものもあるみたいです よ。ガサ入れの情報が入った瞬間に、ただのゲーム喫茶に変わるわけです。」
ゲーム機のリース代など、経費が約50万 円。
『10円喫茶』を開店したA氏、当時の月収は約100万。
「5分で1万円稼げる商売ですからね。金の感覚が麻痺しました。
客の中には1日で100万円稼ぐ人もいましたがね、もちろん100万円負ける人はその何十倍もいます。」
もし繁華街で『10円喫茶』を経営すれば、年に億単位のお金を稼ぐことも可能ではないかというA氏。
しかし『10円喫茶』は違法の商売、結局A氏の経営する店舗も警察の摘発を受け 、半年で足を洗ったという。
・・・『10円喫茶』に“オイシイもの”は置いていないようで。
リ・コウジ
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