●更新日 06/08●
ビールなのにスチール缶なのはどうして!?
“缶”といえば、プラスチックと並んで容器の素材としては欠かせないものになりましたよね。
そんな缶のお話です。
現在、市場に流通している缶の種類は大雑把に分けてスチール缶とアルミ缶の2種類。
これらの違いは、硬いか軟らかいで判別できます。
身近な商品で例えると、缶コーヒーはスチール、缶ビールはアルミって事になります。
ある日、ガルFC事業部のぶちょ〜うさんが、出張で福岡へ行かれた時のお土産でビール(残り物)をくれました。
「ありがとぉぉぉ♪」
かんぱーい!
と、その時、缶のある部分に違和感を感じました。
ふと見た缶には・・・のマークが。
スチール缶
え゙!なんで?
ビールと言えばアルミ缶じゃん!
アルミ缶
その日は、せっかくのお土産?にケチを付けたくなかったので、おいしくいただきました。
そのビールの缶は『スチール』なのに、『アルミ』みたいに軟らかいんです。
▲めっちゃ軟らかい♪
翌日、わたしは“あの缶”が気になって仕方がありません。つかぁ・・・誰1人気付いてないし・・・
ただの印字ミスなんだろうなぁ・・・・・あ゙!これって“先入観”だわ!!
ダメだ。真相を究明したくなってきました。
キ●ンビールの本社へ電調(電話を使っての聞き込み調査)をかけました。
しかし・・・ある一部の地域(北九州市)のみでの販売なので詳しくは・・・?
と言われちゃいましたよぉ・゚・(´っω・。)・゚・
仕方なく、ネットで検索してみると、新日本製鉄がスチール缶ビールを推進している事が判明しました。
今度は、新日鉄の本社へお電話してみました。
すると、わたしの既成概念を崩壊させるお話が聞けました。
━━スチール缶の缶ビールについて教えてください。
「世界的に地球環境改善が叫ばれる中、製造時のエネルギー消費が少ない上に、製缶時の廃水、廃ガスなどを減らすことができる金属容器で、飲料缶市場での拡大が進んでおります。」
━━なんであんなに軟らかいんですか?
「0.18mmという極薄のラミネート鋼板を逐次実用化してきましたが、更なる素材加工性を改善し、加工率をアップして、350ml缶で世界最軽量のスチール缶を完成させました。」
その他、地球にやさしいスチール缶の詳細はこちら。 q(´・ω・`)p
◆原材料の安定供給
アルミ缶の原料はボーキサイト、スチール缶の原料は鉄鉱石。
鉄鉱石のほうが、安価で供給も安定している。
◆製造時のエネルギー量
ボーキサイトからアルミ缶を作る際に、非常に多くのエネルギー(電力)を要するのに対して
鉄鉱石からスチール缶を作る際は、その5分の1程度で済む。
◆リサイクル率の高さ
スチール缶のリサイクル率は、アルミ缶を抜き、87.1%を誇る。
鉄の性質上、『磁石にくっつく』事で、機械で大量に選別できるため。
街中では、ホームレスのおじさんたちにさえ、見向きもされないスチール缶。
何気なく捨てていたけど、こういう裏話もあるんですねぇ・・・。
空き缶はリサイクルへ♪
まなみ
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