●更新日 05/24●

ユナイテッド93


United 93−ユナイテッド航空会社の93便という意味。93便は2001年、9/11にテロリストによってハイジャック、ホワイトハウスをターゲットにしながら乗客によって阻止され、ペンシルベニア州の野原に墜落した飛行機。この時のストーリーが映画になった。

道行くニューヨーカー達に「この映画を見に行くか?」と聞いてきた所、ほとんど全員が「NO」との答え。中には涙ぐむ人もいて、まだまだ9/11から癒されていないのだと改めて思い知らされました。

ニューヨーカーの間では9/11の事は今でもあまり語り合ったりはしない話題。もう5年近く経つけれど、まるで昨日の出来事のように思い出す。騒音、悪臭、黒煙、サイレン。あの日の思い出はニューヨーカーにとっては忘れたいけれど忘れられない、忘れてはいけない日として心のどこかに居座ってしまった。
口にはしなかったけれど、いつか映画になるのだろうと誰もが思っていた事。でもそれが現実になってみたら、なんともいえない胸の痛みが走る。

映画を観なくても93便のストーリーはニューヨーカーは解り過ぎるほど解っている。93便の家族達は毎日のようにニュースにでてきて、どのように機内の乗客が情報を得たか、どのように飛行機がホワイトハウスに向かっているという事を知ったか教えてくれた。機内食に付いてきた金属製のナイフやフォークを使ってテロリストに反撃した事。機内の男性全員が協力し合った事。日本人の学生がいた事。




この映画がニューヨークでヒット映画になる事はないと思うけれど、他の州の人達、そして他国の人達には見て欲しいと思う。私達には5年しか経っていないと感じても近くにいなかった人達はもう5年も経って、あの時の事は過去の事として忘れかけられているかもしれない。忘れないでほしい、あの日の事を。

命を捨てて自分の国を守る事があなたにはできますか?

(※日本では8月12日公開です)



MAYU(ニューヨーク特派員)


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