●更新日 04/22●

裁判の見方  〜完結編〜


弁護士ならば『裁判の味方』になってくれるけど、俺は単なる傍聴人なので『裁判の見方』をレクチャー。


そんな裁判の見方も今回が完結編。(1回目2回目3回目

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裁判所へ行ったのはいいけど、何を傍聴したらいいのか?今回はオススメ裁判の話。


裁判ってのは大きく分けて二つあります。民事裁判刑事裁判


民事裁判は、離婚や損害賠償など個人と個人(国・会社の場合もある)の争いごとです。大雑把に言えば、ケンカの延長ってとこ。
「警察は民事に介入せず」なんていわれるように、法に触れる行為をしてなくても訴えられたりするわけですね。

しかし、傍聴ってことで考えると、向いていないです。
何でかっていうと、民事裁判は書面でのやりとりがメインなので、原告(訴えた方)被告(訴えられた方)が何かを喋ることは少ないし、そもそも書面を見ることが出来ないんで、どんな内容なのかわかりづらいのがほとんど。

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公判予定表に“本人”と記してあれば、当事者同士が話すこともあるけれど、離婚訴訟なんか傍聴したに日には、「なんで部外者が?」という空気になっていづらいこと間違いなし。
そんな民事裁判が好きな人もいるだろうけど、個人的にはオススメしません。


傍聴に向いているのが刑事裁判。これは法に触れるような悪いことをした人が裁かれる裁判ですね。

テレビドラマで観るような丁々発止のやり取りが刑事裁判にはあるんです。
では、刑事裁判の中でもどんな罪名の公判を見ればいいのか?
もちろん、人それぞれなんだけど、タイプ別に分けてみました。

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○ 裁判の流れが知りたい。
覚せい剤取締法違反などの薬物に関する公判や入国管理法違反などの外国人の不法滞在の公判を傍聴すればいいと思います。
というのは被告人(罪を犯したとされる人)が否認していなければ、1時間もかからないで人定質問から判決まで、裁判の一連の流れが見れるからなんです。ただ、この手の公判は数も多く、流れ作業といった感じで、見所は少ないんだけど、なんとなく刑事裁判ってのがわかるはず。


○ 話題のあの事件を知りたい。
多分、裁判傍聴の一番の醍醐味かも。新聞の一面、ニュースのトップで報じられた事件でも裁判の内容までは報じられることは少ないからねぇ。
こればっかりは自分で見るしかないんです。ただし、人気の裁判は傍聴券の抽選に当たらなきゃ傍聴できないので、あしからず。
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○ 面白い裁判が見たい
これはよく質問されるんだけど“運”。傍聴してみないとわからないからね。しかも、人それぞれ面白いと思うポイントは多様だし。
個人的には『窃盗』が笑っちゃうような内容であることが多いような気がするな。

あとは身近に起きそうな事件を傍聴するってのも面白いかもしれないです。
車を運転していて人身事故を起こした『業務上過失致死(傷)』なんかは、いつ自分が被告人になるかわからないわけだし。
他には電車内の痴漢である『公衆に著しく迷惑を掛ける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反』なんかも身近かもね。
もちろん、痴漢行為をしたことはないけど、満員電車で間違って逮捕されることもあるかもしれないしね。



他にも『詐欺』『殺人』『強盗』『強姦』『現住建築物放火』等々…。毎日、数え切れないほどの犯罪が起きてるんだなぁと実感できます。
とにかく、このページを読むほど裁判に興味があるなら、傍聴行ってみてくださいな。
誰でも見れるんだから。ただ、平日10時から17時までしかやってないってのがネックなんだけどね。


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来週からは俺が実際傍聴した刑事裁判の話を書かせてもらいます。



では、今回はこれにて閉廷!



阿曽山大噴火


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