●更新日 04/20●

右翼団体街宣車音楽乃世界


右翼団体の街頭宣伝車、通称 街宣車(がいせんしゃ)。

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大音量で軍歌を流しながら走っている街宣車、誰しも1度くらいは見かけたことがあると思う。

しかし先日、長渕剛の曲を流す街宣車を見かけた という情報が編集部に寄せられ、今回調査にあたってみた。

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▲長渕剛


 果たして街宣車で流す音楽はどのような基準で選ばれるのか?



某右翼団体総本部に電話取材。

「特にありません。個人の好みです」

開口一番、意外にも! 軍歌にこだわっているわけではなく、基本的に自由。
電話口の担当者いわく、街宣活動は表現でもあるので

「まず自分が良いと思う曲、そしてこれを聞けばみんなが日本人であることを意識してもらえる曲

を流すのだという。

よって、長渕を流すことも問題なしとのこと。

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▲長渕剛


ちなみにこの右翼団体で長渕を流すことはないそうだが、この方は個人的に

「大黒摩季も好きですよ。「これでよいのか?」という曲も多いですし。ただビートが速くて伝わるか分からないですが」

と話してくれた。
またお話の最後には、
長渕が好まれるのは『男たちの大和』の主題歌を歌っていることも影響しているようだ、
ただ『とんぼ』や『しゃぼん玉』時代の長渕は好きでも、今の金髪マッチョの長渕は嫌いという人もいる、
といった話も飛び出した。

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▲長渕剛





次に、別の右翼団体に所属していた仮称・Aさんにも、
街宣車で流す音楽について「あくまで個人的な見解ですが」としながらもお話を伺うことができた。

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▲ 仮称・Aさん

「特に基準はなかったですが、反ロシアデー、終戦記念日等、色々な団体と行動するときは軍歌でした」

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定番は『出征兵士を送る歌』『加藤隼戦闘隊歌』『同期の桜』の三曲。
特に

♪いざ征け〜つわもの〜日本男児〜♪

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の歌詞が勇ましい『出征兵士を送る歌』は
「これをカッコよくないと思う右翼はいない」
程、右翼の中では名曲中の名曲とされているそうだ。

では、軍歌以外の曲に関してはという質問に対しては
「行事ではなく単独で街宣を行なうとき流すこともありました」
とのこと。
ただし、いかに単独で街宣するときとはいえ、洋楽、ロック、反日的、横文字が多い、アメリカ寄りの曲を流すのはご法度。
ブルーハーツやサザンオールスターズの曲を流すことはありえないそうだ。

またAさんは、軍歌以外の曲を流すことを、幹部には内緒にしていた。
ひとくちに右翼と言っても団体ごとに多少考え方が違うため、
他の団体から事務所にクレーム電話が入る恐れがあり、やはり軍歌以外を流すのはそれなりに度胸が必要だったという。

とは言いながらも、このAさんはなんと単独の街宣のとき、

「アニメ『とっとこハム太郎』のサントラに収録されていたユーロビートを流しました」

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・・・確かに日本のアニメは世界に誇れるもの。
Aさんは日本人を意識させる歌と言いたかったのか、はたまたただの悪ノリか?

ともかくその街宣車を見られた人はラッキーだったとしか言い様がない。




Li Kouji(リ・コウジ)写真


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